ドバイの代表的観光地といえば、高さ828mを誇る超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」、人工島「パーム・ジュメイラ」、そして巨大な「ドバイ・モール」。いずれも世界屈指のスケールを誇る施設ですが、「外から見たインパクトはすごいけど、実際に中に入ると意外と体験が浅く、感動が続かない」「入場料が高いし、混雑していてゆっくりできなかった」「予約必須なことを知らずに行って、入れなかった」といった声も少なくありません。
また、「世界一高いビル」「世界最大の人工島」「世界最大のショッピングモール」など、世界一のフレーズが目白押しのドバイ。最初はワクワクしても、あまりにも記号的なすごさが続くと、「またか…」と冷めてしまう人もいるようです。旅先で求めるものが異文化体験や現地の人との触れ合いなら、ギャップに戸惑うかもしれません。
さらに、ドバイは車移動が前提の都市で、各観光スポットの距離が離れているのが特徴。電車は整備されていますが、駅から目的地までが離れていることも多く、気軽な「徒歩移動」は難しいエリアもあります。計画通りにまわれず、スケジュールが押してしまうケースも多いので注意が必要です。
事前に知っておくだけでドバイ旅行の満足度がぐんと上がる5つのコツをご紹介します。がっかりポイントを避けて、ドバイの街を満喫しましょう。
超高層ビル「ブルジュ・ハリファ」は展望台が高額&混雑でがっかりする人も。展望台にわざわざ高額を払わなくても、周辺の高層ホテルやレストランからでも、十分に迫力ある景観を楽しめます。
ドバイ観光のハイライトのひとつでもある砂漠ツアーですが、参加者が多すぎる団体ツアーでは、感動より疲労が勝ってしまうことも。乗り物酔いの心配がある方や、落ち着いた雰囲気を求める方は、少人数制またはプライベート催行を選びましょう。ホテル送迎付きのプランも多く、日没時のサンセットを狙うのがおすすめです。
観光名所として知られる「ゴールドスーク」や「スパイススーク」は、昔ながらの市場の雰囲気が魅力ですが、しつこい客引きや値段交渉に疲れてしまう人も少なくありません。代わりに、JBR地区の「ザ・ビーチ」や、ダウンタウンの「シティウォーク」など、洗練されたオープンモールを訪れるのもおすすめ。開放感と安全性、品ぞろえのなかでショッピングを楽しめます。
近未来的な街並みとは一線を画す、アラブの伝統家屋が残る「アル・ファヒディ歴史地区」。細い路地と風の塔の景観に、まるでタイムスリップしたかのような体験ができます。アートギャラリーや小さな博物館も点在し、静かで落ち着いた時間を過ごせる穴場スポットです。
高額なアクティビティが多いドバイですが、実は安くても満足度が高いスポットもあります。その代表格が「ドバイフレーム」。高さ150mと巨大な金色の額縁型展望台からは、旧市街と新市街のどちらも一望できます。入場料は大人AED 50と比較的良心的で、コスパ観光にはうってつけです。
ドバイには「知られざる穴場」もたくさん。混雑や高額チケットに疲れたら、少し視点を変えて、地元らしさや静けさを楽しんでみませんか?ここでは、訪れる価値のある6つのスポットをご紹介します。
伝統的なアラブ建築と現代的なデザインが融合するウォーターフロントエリア。レストランや雑貨ショップ、ギャラリーなどが立ち並び、ドバイクリーク沿いの景観も美しい散策スポットです。夜はライトアップされ、よりロマンチックな雰囲気に。
名称:Al Seef
住所:Al Seef Street (opposite the USA Embassy), Dubai Creek Side
入場料:無料
ドバイの貿易や交通の要衝として栄えた入り江、ドバイクリークの両岸を結ぶ伝統的な木造ボート「アブラ」は、観光の一部というより日常の移動手段。2つのルートがあり、運賃はどちらもたったの1ディルハム(約40円)。乗船時間は5分程度ですが、風を感じながら見る旧市街の風景は格別です。
名称:Abra Creek Crossing
乗り場:
①Bur Dubai Abra Station(Al Fahidi)- Deira Old Souk Abra Station(Baniyas Rd - Deira - Al Ras)
②Al Sabkha Abra Station(90 Baniyas Rd - Port Saeed) - Dubai Old Souk Abra Station(777V+WF5 - Al Souq Al Kabeer)
運賃:AED1
72,000㎡の敷地に5千万本以上の花が咲き誇る植物園。ハート型のアーチや航空機型の花壇など、趣向を凝らしたデザインは圧巻です。開園は毎年11月〜5月までの冬季限定なので注意。
住所:Street 3 - Al Barsha - Al Barsha South
営業時間:月〜金 9:00~21:00、土日 9:00~23:00
入場料:大人AED100、子どもAED85(3〜12歳)、2歳以下無料
世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」に次いで2番目の規模といわれるモールで、落ち着いた雰囲気が特徴。スキー・ドバイ(屋内スキー場)やレストランも充実しており、観光と買い物をバランスよく楽しめます。
名称:Mall of the Emirates
住所:Interchange 4, Sheikh Zayed Road - Al Barsha 1
営業時間:月〜金 10:00~23:00、土日 10:00~24:00
ドバイクリーク沿いにある歴史地区「アル・シンダガ」に位置する博物館群の中心的存在。かつての交易都市としてのドバイをテーマに、「ドバイ・クリーク:誕生の地」展では、漁業や真珠採取、船舶文化などを映像や展示でリアルに体験できます。最新のマルチメディアを駆使した、インタラクティブな展示が多いのも魅力。
名称:Al Shindagha Museum
住所:Al Shindagha, Dubai Creek area
入場料:AED20
営業時間:10:00〜20:00
白く美しい姿が印象的なジュメイラ・モスクは、非イスラム教徒にも開放されている数少ないモスク。ガイドツアーでは、イスラム教の文化や日常について学べます。
名称:Jumeirah Mosque
住所:Jumeirah Beach Road, Jumeirah 1
営業時間:金曜日以外の毎日、10時〜と14時〜の2回、一般訪問者向けガイドツアーを開催
料金:AED40(軽食含)
限られた日程でも「がっかり」を回避して楽しめる、1泊2日のおすすめモデルコースを2パターンご紹介。旅の目的に合わせて、ドバイの魅力をしっかり味わえます。
1日目:
【エミレーツモール】庶民派ブランドから高級店まで630店舗!屋内スキーも体験
ドバイモールより移動の負担が少なく、買い物しやすいのが魅力。
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【ザ・ビーチ/JBR&シティウォーク】洗練ショッピング&海辺のカフェ文化を満喫
ビーチがすぐそばにある開放的なスポット。カフェやレストランも充実しており、リゾート気分を満喫できます。
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【ホテルやレストランの眺望で“無料ブルジュ・ハリファ”】
ブルジュ・ハリファのすぐそばから、高層階の絶景を楽しめます。予約しておくのがおすすめ。
2日目:
【ドバイミラクルガーデン】72,000㎡の花の楽園は写真以上の感動
圧巻の規模とデザインは、現地でしか味わえないインパクトがあります。
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【無料〜格安スポット】ドバイフレームや公園で絶景&コスパ観光
地上からは見られない、2種類のドバイの表情を一度に体感できます。
1日目:
【アル・シーフ地区】モダン×伝統が交差する異国情緒エリア
モダンと歴史的情緒が共存するスポットです。レストランもおすすめ。
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【ドバイクリークでアブラ乗船】1ディルハムで地元気分の水上移動
ドバイの飾らない暮らしを体験できる、貴重なアクティビティ。
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【アル・シンダガ博物館】海と交易に支えられたドバイの物語をたどる
最新のインタラクティブな展示で、ドバイの劇的な発展を辿ることができます。
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【郊外のアル・ファヒディ歴史地区】本来のアラブ文化に触れる
アートギャラリーやカフェが点在するエリア。散策にもぴったりです。
2日目:
【ジュメイラ・モスク】非イスラム教徒も見学OK!白亜の美モスク
ガイド付きツアーでは、宗教や文化への理解を深められます。
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【砂漠ツアーは少人数制orプライベートを選ぶ】“本物のアラビア”体験
ダウンタウンの喧騒を離れて、静寂のなかで星空を見上げる贅沢な時間が過ごせます。
ドバイという都市は、「世界一」「豪華」「高層ビル」といったイメージにとらわれがちですが、実はローカルな魅力や歴史的な街並み、穏やかな文化体験も楽しめる、多様性が魅力の都市です。
がっかりしたという声の多くは、過剰な期待や事前準備不足によるギャップから生まれたもの。ツボを押さえて旅をすれば、ドバイは他にはない魅力にあふれた、「とっておき」の旅先に変わります。ぜひ、みなさん自身の目で確かめてみてください!