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アクセスのよさ:2013年に開港した「新石垣空港(南ぬ島石垣空港)」は、関東や関西などの主要都市からの直行便を運航しています。重宝される理由は、なんといっても観光地へのアクセスがスムーズな点。市街地までは、タクシーやレンタカーを利用すれば25~30分程度で移動できるのがメリット。また、空港からのバスは約15分間隔で往来しているため、人気スポットやホテルといった交通の便も優れています。
多彩な体験:石垣島では、透明度の高い海を活かしたマリンアクティビティが充実。定番のシュノーケリングやカヌー、イルカとのふれあい体験など、全身で自然を感じられる特別な出会いが待ち受けています。初心者でも安心して楽しめるプランやツアーも多数そろっており、現地ガイドとあわせてビーチを満喫するのも旅の一興です。
グルメの宝庫:来島した際には、沖縄旅行を彩るグルメも見逃せません。とくに、石垣牛や新鮮な海産物、伝統農産物を使用したローカル料理が地元民からも好評。居酒屋では、JAおきなわが認定したステーキのほか、アルコール類とベストマッチな炙り握りなど、ここでしか味わえないメニューが豊富にそろっています。泡盛をはじめとする“島酒”とともに、美食を堪能してみてください。
周辺の島々との距離感:八重山諸島の中心部に位置する石垣島は、竹富島や小浜島など、日帰りでも観光できるスポットが点在しています。離島ターミナルからは、竹富島までフェリーで約10分、小浜島までは約40分の海の旅を経て上陸できる距離感が魅力。昔ながらの風情ある沖縄の町を散策したいトラベラーは必見です。
温暖な気候に恵まれた石垣島ですが、アクティビティを重視するなら4月末~10月中旬頃の旅行がベストシーズン。春先から初夏にかけてはスコールが少なく、平均気温が20~26℃と過ごしやすいのが良点。7~8月の夏季は海の美しさが際立ちますが、比較的乾燥する期間の降水量は平年約140mm、台風のリスクが高まるピーク時は約250mmと、太平洋高気圧の影響により晴天の日がまばら。また、予期せぬ航空機の欠航・遅延に備えて旅行保険に加入しておくのも◎。
2025年6月時点、東京から石垣島へは、羽田空港と成田空港の両方から直行便が運航されています。羽田空港からは、JAL(日本航空)とANA(全日空)が一日2便ずつフライトを提供。約3時間の空路を経て新石垣空港に上陸できます。
一方で成田空港から、LCCのPeach(ピーチ)を利用して低予算で向かうのもおすすめ。予算を調整しやすく、初期コストを抑えられるため、希望日に席を確保することが可能です。一日2便の発着で、所要時間は約3時間30分と比較的スムーズに入島できるのがうれしいポイント。
また、那覇空港を拠点とする直行便は、ANA・JAL・JTAなどが通航しており、沖縄本島からのアクセスも良好。わずか1時間のエアラインを満喫したら、青い海を心ゆくまで楽しめる南国リゾートへ。どちらのルートも乗り継ぎの心配がなく、初めて訪れる場合も効率的なサイトシーイングが叶います。
美しい離島、エメラルドグリーンのラグーン、そして開放感のある南方の楽園——いくつもの魅力が詰まった離島で、3泊4日にわたって羽を伸ばしてみるのはいかがですか? ここからは、レンタカーを使って自由に観光する方も、公共交通機関を活用したい方も同様に巡ることのできるモデルコースをご提案。早速、具体的な流れを見ていきましょう!
国内線で石垣島へ到着したら、まずは都心部へと足を運んで旅をスタート。市内には沖縄の文化や自然を感じられる穴場があり、限られた時間でも存分に遊び尽くせます。ここからは、新石垣空港からアクセスする方法や観光名所、施設の入場料金を順にチェックしていきましょう。
新石垣空港(南ぬ島石垣空港)から市内までは、車で約30分、路線バスでは約30~40分でアクセスできます。公共交通機関で移動する場合、国際線ターミナル出入口の前にあるバス停留所から乗車を。目的地により行き方が異なるものの、島内の主要エリアを走る「東バス(路線バス)」と「カリー観光バス(空港~港の直行便)」の2社を活用するのが一般的です。
グルメやショッピングを満喫するなら、“海の玄関口”としても知られる「離島ターミナル」は必見。東バスで移動する際は、路線ナンバー4番(平得・⼤浜・⽩保経由空港線)、または10番(アートホテル・ANAインターコンチネンタル経由空港線)の乗り場へ。このルートは各停留所で止まり、周辺エリアで下車してぶらり旅を満喫する観光客も多数。
一方でカリー観光バスは、直行便となっておりノンストップで行けるのが魅力。片道約30分、運賃は大人1名550円と安く、快適に利用したい方は乗車がマスト。ただし、どちらも交通系ICカードが使えない点に注意しましょう。
また、レンタカーの手配は近隣のステーションに加え、空港内の予約受付用カウンターからも予約可能。島内を一周したいファミリーやカップルから人気が高く、短期滞在の早割にも対応。無料送迎込み、ジュニアシート付き、スピード出発といったプランが充実している点も◎。
そのほかにも、タクシーで石垣港離島ターミナルまで向かうケースは、約25分のライドで3,300円の運賃が目安となります。
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石垣市内には、琉球の面影を残す町並みや気軽に立ち寄れる名所が豊富にあります。トラベロカでは、リフレッシュや旅の思い出づくりにベストな観光スポットを3選ピックアップ。いずれも車や路線バスで訪れることができ、ドライブ気分で散策したいときにぴったりです。
まずは、米原ビーチからほど近い場所に店舗を構える「米子焼(よねこやき)工房」へ。巨大なシーサーの数々と大樹が並ぶハンドメイド工房で、島の守り神でもあるシーサーをはじめ、琉球王朝時代から伝わる特殊な製法で再現された「教訓茶碗(きょうくんちゃわん)」などを展示販売しています。
敷地内は自由に見学することが可能。なお、近辺には33,000㎡にもおよぶ広大な「シーサー農園」も造園中です。個性豊かなオブジェで、受け継がれてきた伝統や歴史を体感できるのも魅力です。午前中は比較的空いており、混雑を気にせず鑑賞しやすいですよ。
施設名:米子焼(よねこやき)工房
住所:沖縄県石垣市桴海447-1番地
アクセス:石垣市内から車で約30分/新石垣空港から車で約30分/バス停「米原キャンプ場前」で下車し、徒歩で約3分
営業時間:9:00~16:50(年中無休)
自然に囲まれつつ癒やしのひとときを感受するなら、米原(よねはら)エリアにある「ヤエヤマヤシ群落」をチェック。そもそも「ヤエヤマヤシ」とは、八重山(やえやま)諸島のなかでも石垣島と西表島にのみ自生する希少なヤシの一種。
幹の太さは約30cmとやや細いものの、樹高は最大で25mに達し、波打つような形状の大きな葉を持つのが特徴。国の天然記念物に指定されており、その優美な姿から“世界でもっとも美しいヤシ”と称されるほど貴重な成木です。米子焼を楽しんだあとは、気分転換にこの土地へ赴いてみるのもよいでしょう。
施設名:米原ヤエヤマヤシ群落
住所:沖縄県石垣市桴海554番地
アクセス:新石垣空港から車で約15分/新石垣空港から定期観光バスで約20分
営業時間:自由観覧
神秘的な体験を求めて一度は訪れておきたいのが、「石垣島鍾乳洞(しょうにゅうどう)」。20万年もの長い年月をかけて形成された全長約3.2kmの鍾乳洞で、そのうちの660mが一般公開されています。地殻変動などの隆起によって生まれたダイナミックな造形は、“神々の彫刻”と称されるほど沖縄では有名。
見学所要時間は約30分。ヒーリングスポットを巡ったら、敷地内に併設する「石垣島食堂」でグルメを堪能できます。石垣牛を使った御膳や定食が振る舞われ、琉球の家庭で愛される素材本来の味わいは食通も絶賛。メニューのなかでも、「県産和牛陶板焼御膳」や「八重山和牛カレーライス」は旅の道中にふさわしい逸品です。
施設名:石垣島鍾乳洞(しょうにゅうどう)
住所:沖縄県石垣市石垣1666番地
アクセス:新石垣空港から車で約30分/石垣市内から車で約8分/【路線バス】石垣港から「吉原線」に乗車し「自然村入口」バス停で下車。徒歩で約10分
営業時間:9:00~18:30 (最終入洞受付は18:00)
入場料金:大人1,200円/子ども600円
2日目は、島内の魅力である大自然と海の透明度を存分に楽しめるプランに。日が昇りきっていない涼しい朝は、川平湾(かびらわん)でシュノーケリングを体験し、サンゴ礁が持つ生命の息吹とともにリフレッシュ。
午後は、トラベラーから人気のビーチで南国の空気を感じつつ、白砂の上を歩いて優雅な時間を過ごしましょう。レンタカーがあれば複数のビーチを巡ることも可能。バスを利用する場合は、1~2箇所に絞ってゆったり回るのがおすすめです。
石垣島の北西部に位置する「川平湾(かびらわん)」は、エメラルドグリーンの海と真っ白な砂浜が織りなす、ため息が出るほどの美しい景観がハイライト。このエリアは潮の流れが速いため、安全面を考慮して遊泳は全面禁止。
ただし、周辺のビーチやマリンショップでは、シュノーケリングツアーにも参加できます。運がよければ、ウミガメや色とりどりの熱帯魚に出会えることも。ガイド付きのプランに参加すれば、水中アクティビティに初トライする際も安心です。
天候がよい日には、ここでしか出会えない絶景ビーチへと足を運んでみましょう。青く澄んだ空と輝く太陽のもと、浜辺を裸足で歩いたり、波音に耳を傾けたり──南の楽園ならではのリラクゼーション空間は外せません。黄昏どきには、水平線に沈む夕焼けが旅の余韻を彩り、旅のロマンがあふれる風景へと変化。今回は、観光客の間で注目を集めつつ、まだ穴場感の残る話題のビーチスポットを3箇所ご紹介します。
「フサキビーチ」は、整備された土地に海へと続く桟橋が象徴的なロケーション。夜を誘う魅惑的なサンセットの名所としても知られています。とくに夕方は、オレンジに染まる幻想的なバックグラウンドが至高のひとときを演出。ビーチは「フサキビーチリゾートホテル&ヴィラズ」に隣接しており、カフェやシャワー、更衣室など施設も充実しているため利便性に優れています。日帰りの観光にも◎。
ビーチ名:フサキビーチ
住所:沖縄県石垣市新川1625番地
アクセス:新石垣空港から車で約35分/石垣港から車で約15分/空港・ホテル間の無料送迎バスあり
営業時間:【夏季】3月~10月 9:00~17:30(6~9月 9:00~18:30)/【冬季】11月~2月末 9:00~16:30 ※冬季のマリンメニューは前日までの予約が必須
「底地(すくじ)ビーチ」は、ほかのビーチと比べると波が穏やかで、遠浅のラグーンがどこまでも続く天然の癒しスポット。小さな子ども連れのファミリーは浅瀬での水遊びを、ひとり旅ではマリンアクティビティを楽しむのが定番。観光地の喧騒から少し離れているため、木陰でピクニックや読書をするのにも最適です。地元の人からも愛され続けるこの海は、ひと目で心を奪われること間違いなし。
ビーチ名:底地(すくじ)ビーチ
住所:沖縄県石垣市川平185-1番地
アクセス:新石垣空港から車で約40分/石垣市内および離島ターミナルから車で約40分/【路線バス】「シーマンズクラブ」バス停から徒歩で約2分
営業時間:【3~9月】9:00~18:00/【7月~8月】9:00~19:00
石垣島北部に位置する「石垣サンセットビーチ」は、その名前の通り、夕日鑑賞にベストな隠れ家オーラを放つビーチ。
夕方から夜にかけて水平線に沈む太陽が海面を染め上げ、ロマンティックな美景が訪れる人を虜にするポイント。市街地からはやや距離があるものの、その分訪れるトラベラーも少なく、大自然と向きあいながら静かに過ごしたい際にGOOD。
レンタカーでのアクセスが便利で、ドライブの目的地としても高評価を得ています。主なルートは、まず石垣市内から国道87号線を北上し、富野大川線、国道209号線、国道390号線を経由して県道206号線へ。道なりに直進したら、サンセットビーチの看板を目印に左折すると到着。駐車場があり一日500円で利用可能です。
ビーチ名:石垣サンセットビーチ
住所:沖縄県石垣島字平久保234-323番地
アクセス:離島ターミナルから車で約50分/【路線バス】石垣空港バスターミナルから東バス「平野線・平野経由伊原間線」に乗り「久宇良」バス停で下車。徒歩で約2分
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石垣島を拠点に、個性あふれる八重山の離島へ足を延ばすのも旅の醍醐味。3日目は、赤瓦(あかがわら)の集落が佇む「竹富島(たけとみじま)」と、雄大な自然が息づく「西表島(いりおもてじま)」へ日帰りで訪れてみましょう。
いずれもフェリーでアクセスできる上、限られた日数でも見どころをしっかり押さえられます。それぞれの島が持つ独自の風土や文化を身近に感じながら、心に残る体験を満喫してみてください。
離島ターミナルからフェリーで渡ることわずか15分。アクセス抜群の「竹富島(たけとみじま)」では、白砂の小道と赤瓦屋根が連なる、昔ながらの沖縄らしい街並みが出迎えてくれます。
なかでもユニークなのが、水牛車に揺られながらのんびりと巡る“集落観光”。三線(さんしん)の音色をBGMに、沖縄の原風景に包まれるひとときは格別。さらに、レンタサイクルで星砂が見つかる「カイジ浜」や、浅瀬の「コンドイビーチ」まで行けば、五感を通して島全体の雰囲気が心地よく身を包み込みます。
石垣島から高速船で海風を感じること約50分。沖縄県で2番目に大きな「西表島(いりおもてじま)」は、島の約9割が原生林に覆われた“東洋のガラパゴス”。カヌーでマングローブのトンネルを探検できるほか、ガイド付きで名瀑の「ピナイサーラの滝」を目指すトレッキングが好評。
世界的に希少価値の高いイリオモテヤマネコの生息地としても名を馳せており、豊かな生態系と出会える点も魅力。自然の息吹を肌で感じたい方には、現地ツアーの参加が断然おすすめです。
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旅の締めくくりには、石垣島ならではのソウルフードとセンスのよいお土産探しを。島の素材をふんだんに活かした伝統料理に舌鼓を打ち、特産品やご当地雑貨がそろうお店を散策すれば、最終日も充実した時間に。ここでは、国産素材を扱う専門店や、名産品がそろうショップについて解説します。
石垣島のグルメといえば、やはり外せないのが地元食材を使用した郷土料理。旨みたっぷりの石垣牛は、ステーキや生握りで味わうのが王道。さらに、コシのある麺とあっさり出汁が特徴の「八重山そば」や、硬めの島豆腐を炒めた「ゴーヤーチャンプルー」もオーダー必須。
なかでも、A5等級の部位を厳選した焼肉店「石垣牛 MARU(まる)」は、リーズナブルな価格帯でありながらボリュームも申し分なしの一軒。海鮮好きには、地魚を堪能できる居酒屋「ひとし 本店」や「あだん亭」も珍味が堪能できるため、一度は訪れる価値があります。
ショッピングを満喫する際に立ち寄りたいのが、市街地の中心に位置する「ユーグレナモール」。八重山エリア最大級のお土産売り場で、特産品やハンドメイド雑貨、泡盛、島素材を使ったコスメなどが一堂に会しています。
とくに、ファッション関連のアイテムが豊富に販売される複合ビル「730 COURT」では、島の太陽を浴びて育ったジューシーなパイナップルや、甘さ抜群の紅いもでつくる「タルト」が看板商品。また、機内持ち込み可能なばらまき用のお菓子を選ぶなら「石垣市特産品販売センター」へ。1,000種類を超える一級品の数々に、思わず目移りしてしまう観光客も続出中なのだそう。
このモデルコースをスムーズに達成するなら、石垣島の中心地・石垣港離島ターミナル周辺(美崎町)の宿泊施設を予約するのがベスト。徒歩圏内でフェリー乗り場や路線バス、飲食店が充実しており、ツーリズムを満喫したい際の拠点選びに最適です。
なかでも、オールインクルーシブプランを導入した「THIRD石垣島」は、エントランスロビーから洗練された空間が広がる、素泊まりにも対応したライフスタイルホテル。離島巡りやビーチなどのアクティビティに加え、館内にはカフェ、ブックラウンジといったリラクゼーションスペースも併設。
また、客室やテラスから絶景のラグーンを眺めたい方は、シティタイプの「ホテルイーストチャイナシー」や、多彩なステイプランがそろった「南の美ら花ホテルミヤヒラ」など、利便性とストレスフリーを兼ね備えた滞在先をセレクトするのも◎。
島内を3泊4日でじっくり観光する場合、旅の予算は大人一名あたり7〜10万円前後(航空券を除く)。1泊あたりの宿泊費は8千円〜2万5千円が相場とされ、移動に必要なレンタカーやフェリー代、食事、観光施設の入場料も含めたトータルの金額です。
お土産やマリンアクティビティもプラスするのであれば、少し多めに見積もって12万円程度が理想。時期によっては早割やキャンペーンを活用することで、お得なフライトを確保できます。
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石垣島を拠点に、絶景・グルメ・アクティビティを欲張りに楽しむ3泊4日のモデルコース。新石垣空港からのアクセスも抜群で、離島ビギナーでもリラックスして旅を満喫できるはず!
日中は川平湾や底地ビーチで透き通る海に癒され、夕暮れどきはサンセットビーチで心ほどけるひとときを。さらに、竹富島や西表島への日帰りツアーに向かえば、島ごとの個性や伝統にふれて有意義な時間を過ごせるのも美点です。
最終日には、石垣牛や八重山そばなどのご当地グルメを賞味し、彩り豊かなお土産探しの際にも心が躍らせて。石垣島の魅力を余すことなく体感できる、贅沢な旅のプランをぜひ参考にしてみてください。