タイ南部、タイ湾に浮かぶタオ島は、カメの形に似ていることからタイ語「タオ=カメ」の名前が由来となっている美しい島です。面積はおよそ21万平方キロメートルで、東京都千代田区とほぼ同じ規模であるため、日帰りでも十分楽しめるでしょう。
そんなタオ島は、年間300日が晴天とされる好天の多い気候が特徴です。世界有数のスキューバダイビングスポットとして知られ、周囲の島々を巡るアイランドホッピングなども人気です。
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タオ島には空港がなく、島であるためアクセスには船を利用する必要があります。バンコクから飛行機でサムイ島を経由してアクセスするほか、タイ南部の玄関口であるチュンポーンまで陸路でいき、そこから目指すのが一般的です。ここでは、代表的な2つのルートをご紹介します。
ルート1:バンコク→サムイ島→タオ島ルート(飛行機)
バンコクからサムイ島まで飛行機で移動し、その後フェリーでタオ島に渡るルートは、観光を目的としている方におすすめです。バンコク〜サムイ島のフライトがおよそ1.5時間、その後のフェリーがおよそ2時間なので、全体での所要時間はおよそ4〜6時間。
陸路に比べると時間を大幅に節約できるのが大きな魅力ですが、費用は高めで、天候によってはフェリーの運航がキャンセルされることもあるので注意が必要です。
ルート2:バンコク→チュンポーン→タオ島ルート(バス・鉄道)
2つ目は、バンコクから陸路で南部の町・チュンポーンに向かい、そこから船でタオ島を目指すルートです。バンコク〜チュンポーンはおよそ9時間前後、その後の約1.5時間のフェリー移動なので、全体で10〜12時間程度かかります。
疲労感はたまりやすいですが、費用は飛行機を利用する場合に比べて半分以下に抑えられるので、できるだけ安く移動したい方におすすめです。また、深夜発・夜行便を利用すれば、移動時間を効率的に使えるでしょう。
タオ島に訪れたら、なんといっても外せないのは豊富なマリンアクティビティです。タオ島は世界有数のダイビング講習地で、特にPADIライセンス取得が格安、かつ短期間で可能であり、ほとんどのダイブショップが教材・講習・器材・海洋実習込みとなっています。
透明度の高い海と穏やかな波が特長なので、初心者でも安心して講習を受けられるでしょう。日本語対応のインストラクターがいるショップも多く、言語面での不安を感じる必要もありません。
さらに気軽に海の世界を楽しみたい人には、シュノーケリングがおすすめです。人気スポットのマンゴーベイ(Mango Bay)やアオルーク(Ao Leuk)は透明度が高く、岸からすぐにサンゴ礁が広がり、さまざまな熱帯魚を観察できます。
また、ボートで4〜5か所のスポットを巡るツアー(700〜1,000バーツ)や、1日100〜150バーツでの器材レンタルも可能です。ライフジャケット付きなので、泳げない人でも安心・安全に楽しむことができるでしょう。
サイリービーチは、タオ島の西側に位置する長さ1.7kmのメインビーチで、夕日スポットとして人気です。ビーチは無料で開放されており、SUPなどのマリンアクティビティも充実しています。
周囲にはレストランやバーも多いため、ランチやディナースポットとしても利用できるタオ島の中心的スポットです。
サイリービーチの反対側に位置する静かな湾が魅力の「アオ タノット ベイ」。海の透明度が高く、陸からすぐの場所で色とりどりの魚や珊瑚礁が観察できるため、シュノーケリングの穴場として有名です。
また、周辺はジャングルに囲まれているため、海だけでなく豊かな自然を満喫できるスポットでもあります。周囲にはレストランやホテルもいくつかあるので、日帰りだけでなく宿泊をしたい方にもおすすめです。
ナン ユアン島は、タオ島の北西約15分に浮かぶ、3つの小島が白い砂州でつながったユニークな島。入島料は大人250バーツ(約1,100円)です。展望台からはターコイズブルーの海と砂州のコントラストが臨め、SNS映えスポットとしても大人気です。
また、島周辺はサンゴが豊富であるため、シュノーケリングにも最適なスポットといえるでしょう。干潮時には3つの島を歩いて渡ることができ、自然の神秘を体験できる貴重な場所でもあります。なお、プラスチック類の持ち込みは禁止されています。
セイルロックは、タオ島からボートで約1時間半の沖合に位置する、タイ湾屈指のダイビングスポットです。水中にそびえる巨大な岩「セイルロック」を中心に、魚群が取り巻くダイナミックな地形が魅力。運が良ければジンベエザメと遭遇できます。
料金は1日2ダイブで3,500〜4,500バーツ(15,000~20,000円)程度で、機材・ガイド付きなので初めて訪れる方も安心です。また、現地のダイブショップで参加できる日帰りツアーも充実しているので、ぜひそちらも活用してみてください。
旅の疲れを癒やしたい方は、海を見下ろす絶景スパがおすすめです。有名なジャマキリスパ(Jamakhiri Spa)は、ラグジュアリーな空間で、海風を感じながらタイ古式マッサージやアロマオイルトリートメントを受けられます。
料金は、60分約600〜1,200バーツ(2,600~5,200円)で、カップルルームやジャグジー付きのコースも充実。街中のマッサージ店なら、1時間300〜500バーツとさらにリーズナブルな価格で施術が受けられるので、ぜひ体験してみてください。
美しい海を臨む、タオ島屈指の高級リゾートです。ラグジュアリーなスパやプール、海を眺めながら食事を楽しめるレストランなどが完備しており、優雅な滞在を叶えてくれるでしょう。1部屋1泊あたりの料金は、20,000円前後となっています。
タオ島の緑豊かな丘の上に建つ、洗練されたデザインの客室が魅力の4つ星リゾート。施設内にはバーやプールも完備しており、思い思いの過ごし方を叶えてくれるでしょう。1部屋1泊あたりの料金は、10,000円前後となっています。
プライベートビーチに直結している、開放感抜群のホテルです。アクティブ派にもリラックス派にもおすすめの、カジュアルなリゾートとなっています。1部屋1泊あたりの料金は、12,000円前後です。
タオ島は、透明度の高い海、美しい自然、充実したマリンアクティビティ、そしてリラックスできるスパや宿泊施設がそろった南国の楽園です。コンパクトな島であるため、短期の滞在でも十分楽しむことができるでしょう。
海に癒やされたい方、アクティブに楽しみたい方、どちらにもおすすめなので、グループやご家族連れにも最適です。タイに訪れる際には、ぜひタオ島で過ごす1日を組み込んでみてはいかがでしょうか。