ハノイはベトナムの首都で、商業都市ホーチミンと並ぶ人気の観光地です。
この2つの都市の治安を比べると、「ホーチミンのほうがスリやひったくりなど軽犯罪のリスクはやや高い」といわれますが、両都市とも外務省の危険度は「レベル1」にとどまり凶悪犯罪は少ない点では共通しています。
1000年以上の歴史を誇るハノイには、情緒あふれる旧市街や世界遺産ハロン湾など見どころが満載です。
本記事では、ハノイで注意すべき危険エリアや詐欺の手口、そして安全に旅を楽しむための回避術をわかりやすく解説していきます。
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ハノイで危険と言われるエリア4選の危険な時間帯、行われる犯罪の手口、被害に遭いやすい行動、被害に遭わないための回避方法を紹介します。
どのエリアでも共通して、夜に1人で歩くのはNGです。
ハノイ旧市街の中心部に位置するターヒエン通りは、ハンバック通りやハンブオム通りと交差する場所にあります。
多くの外国人観光客で賑わい「国際交差点」とも呼ばれるターヒエン通りの最大の魅力は、夜に訪れたときの活気あふれる雰囲気です。
22時以降も営業しているお店が多く、歩道まで席が広がるビアストリートとしての一面も持ち合わせており、夜になると毎日現地の人々や観光客で賑わいます。
一方で、ぼったくりや違法賭博、スリなどの被害も報告されています。
日本人や観光客というだけで相場の10〜20倍請求されるケースがあるため、必ずレシートを確認しましょう。
女性の一人歩きは避けて夜間は必ず複数人でグループ行動し、荷物はしっかりと身につけ、簡単に開けられるトートバッグやポーチの使用は控えるなど、スリ対策も忘れないでください。
中心街に位置し、通常はタクシーが捕まりやすいターヒエン通りも、深夜になるにつれて台数が減少します。
金曜日や土曜日は特に需要が高まるため、22時以降にホテルへ戻る予定がある場合は、配車アプリ「Grab(グラブ)」を利用して事前にタクシーを予約しておくと移動がスムーズです。
ホアンキエム湖の北側に広がる旧市街の中心に位置するドンスアン市場は、食品はもちろん、衣類や家庭用品などさまざまな商品が揃う3階建ての大型市場です。
ナイトマーケットは、毎週金土日の18〜24時にかけて市場の北側で開催され、多くの屋台や出店が並び市内最大級の規模を誇ります。
観光客だけでなく地元の人々も多く訪れる人気スポットで、とても賑やかな雰囲気が魅力です。
しかし、人出が多いことからスリや盗難の被害に遭いやすい場所でもあり、同行者とはぐれてしまう可能性にも注意が必要です。
値引き交渉や言葉の壁に意識が向いて、ほんの少し目を離した隙に被害に遭うことが少なくありません。
写真撮影中のスマートフォンや財布の盗難報告が多く、中にはカバンをナイフで切られ中身だけを盗まれるケースもあるようです。
被害を防ぐためにおすすめなのは、目につきやすい前掛けタイプのバッグを使用し、荷物は最小限にとどめ、必要な分のお金だけを持って出かけることです。
ハノイの西方面や北方面へ向かうバスの発着ターミナルで、旧市街のかなり西側に位置しており、アクセスには時間がかかります。
周辺では、ターミナルに到着する観光客や旧市街へ戻ろうとする人々を対象とした、タクシーやバイクの強引な客引き、無許可のタクシーによる高額請求のトラブルも報告されています。
また、長距離移動で荷物が多くなりがちなこと、人の出入りが激しい環境であることから、スリなどの被害も多発しているため、注意が必要です。
高額請求のトラブルを避けるためにも、長距離バスの利用時は必ず、ターミナル内の公式窓口でチケットを購入しましょう。
ターミナルから旧市街に戻る際は配車アプリ「Grab」を活用し、予約画面と実際の車体番号が一致しているかを確認してから乗車することが、安全な移動の鉄則です。
ハドン市場はハドン区にある大きな市場で、建物内にはさまざまな商品を扱うお店がありますが、一部営業していない店舗も見られ、実際には建物の隣に広がる野外市場のほうがより多くの人で賑わっています。
利用者の99%が地元の人々で、観光客は非常に目立つため、外国人に対して相場の10倍以上の価格を請求するケースが多く報告されています。
高額請求の被害を避けるには、相場検索アプリなどを活用して事前に適正価格を把握し、なるべく価格交渉をしてから買い物をすることが大切です。
人通りが少なくなる早朝や深夜の時間帯にはスリ被害が頻発しているため注意が必要です。
また、値札がない露店の多くは撮影を禁止しているので、混雑時は特に市場内の撮影は控えましょう。
魅力的な市場で地元の雰囲気を味わうためには、トラブルを避けるための心構えも重要です。
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ここでは観光客が遭遇しやすいトラブルと回避術を紹介します。
主な犯罪行為と一緒に見ていきましょう。
海外旅行で日本人が最も遭遇しやすいスリやひったくりの主な発生場所は、ショッピングモールや繁華街といった人混みです。
買い物に夢中になって、荷物から手や目を離した隙に被害に遭いやすく、日本では当たり前の荷物での場所取りも、海外では非常に危険な行為となります。
時間帯を問わず起こる可能性があるため、常に注意が必要です。
財布やスマートフォンは、取り出しやすいズボンの後ろや洋服の胸のポケットに入れないようにしましょう。
スマートフォンは、地図を見ながら歩いている時に画面に集中し、周囲への警戒心が薄れて盗まれるケースが多いです。
歩きながらのスマートフォン操作は避け、ストラップを使って身体から離れないよう工夫して、地図を確認する必要がある場合は、道路側ではなく建物側の手で持ちましょう。
また、バッグは常に前で抱えると安心です。
多くの場合、スリやひったくりはグループ行動で犯行に及びます。
例えば、バイクに乗った二人組が後ろから近づいてスマートフォンを奪うといった手口があります。
見知らぬ人から話しかけられたり、物を落としたと言われたりしても、なるべく反応せず、その場を離れることが重要です。
空港から目的地まで向かうのに使うタクシーも、相場より高く請求されることがあります。
ぼったくりタクシーの被害に遭う要因は、メーターや価格の確認不足です。
安全に移動するために、値段交渉を持ちかけてくるタクシーには乗らず、「VINASUN(ヴィナサン)」や緑色の車体が特徴的な「MAILINH(マイリン)」といった大手タクシー会社を選んでください。
日本の電話番号でもクレジットカードを登録できる配車アプリ「Grab」で予約すると、事前に見積もり金額が表示されアプリ内で支払いを完結させられるので、画面のスクリーンショットを撮っておくと安心です。
ただし、最近ではドライバーが二重に決済を試みるケースもあるため、注意が必要です。
タクシーに乗車した後、メーターの金額が異常に早いスピードで上がる場合は、ドライバーがメーターを改ざんしている可能性があります。
また、目的地まで明らかに遠回りしていると感じたら、すぐにドライバーに伝えることが重要です。
現金で支払う場合は、絶対に財布をドライバーに渡さないようにしましょう。
支払いに戸惑っている観光客に対して「お金を出してあげるから財布を見せて」と親切そうに声をかけ、支払額以上のお金を抜き取る手口が横行しています。
特に、2万ドン札と色が似ている50万ドン札を抜かれるケースが多いようです。
海外旅行中に遭遇するトラブルとして、深夜バーでの過剰請求も見過ごせません。
お店の雰囲気に合わせてアルコールを頼んだら高額だった、クレジットカードで支払って後日確認したら高額請求だった、などの被害事例があります。
メニューに価格が表示されていないケース、同席した女性のドリンク代が明示されずに請求されるケースは危険信号なので、遭遇したら要注意です。
日本語で親しげに案内し過剰請求を狙うバーも存在するため、知らない人から話しかけられても安易についていかないことが大切です。
過剰請求のターゲットになりやすいのは、気弱そうな印象を与える人、現地の言葉が話せない人、酔いが回っている人です。
トラブルを避けるためには、入店時にビールなどの基本的な飲み物の価格をしっかり確認することが重要です。
注文する際にもメニュー表の金額に目を通し、支払時には請求額を十分チェックしてからレシートを受け取りましょう。
悪質なバーでは、実際には注文していないお代わりを加算したり、明細を書き換えたりする手口もあるため、判断能力が低下するほど酔わないよう飲酒量にも注意を払うことが必要です。
観光地でツアーに参加する際に気をつけたいのが、偽ツアーやチケット詐欺の被害です。
偽造されたQRコードが原因でツアーに参加できなかったり、すでに料金を支払ったにもかかわらず現地で別途請求されたりするケースが報告されています。
被害に遭いやすい原因として、非正規の会社が主催するツアーへの参加が挙げられます。
安全に観光を楽しむために、必ずURLを確認して公式サイトからツアーを申し込みましょう。
また、取引履歴が追跡可能なクレジットカードで支払うと、後から予期せぬ料金を請求されても対応がしやすくなります。
近年はツアーやチケット関連だけでなく、さまざまな場面でQRコードを利用した詐欺が増加傾向にあります。
見知らぬQRコードを安易に読み取らないなど、日頃から注意することが大切です。
クレジットカードが使えず現金が必要になる場所では、日本円を現地通貨に換金する際、様々な詐欺に遭う危険性が潜んでいます。
具体的な被害報告事例は、為替レートの改ざん、実際より少ない枚数のお札を渡される、お札のすり替え、偽札の使用などです。
被害に遭いやすいのは、正規の銀行や金証店以外の場所、換金の準備過程が見えない状況での両替です。
提示されたレートが適正か確認し、受け取ったその場で紙幣の枚数と額面をしっかり確認してください。
両替前には市場の為替レートを必ず調べ、紙幣計数機を使ってお金を数えている両替所を選ぶと安心です。
自分で確認した後、店員が再チェックする際、こっそり枚数を減らすケースには注意しましょう。
金額が多いと大変かもしれませんが、自分の目で最終確認することが重要です。
また、一度に両替する金額はなるべく少なくし、5万円程度に抑えることをおすすめします。
5万円相当額はベトナムでは非常に高額となるため、持ち歩く現金も必要最低限にすると安心です。
路上詐欺には、靴磨きの強要や花の押し売りなどがあり、特に被害者になりやすいのは日本人観光客だと言われています。
靴のゴム部分を少し直しただけで4,000〜5,000円もの法外な料金を請求されるケースが報告されています。
このような状況に直面すると、「支払わなければ靴を返してもらえない」という不安に駆られ、仕方なく支払ってしまうようです。
被害を避ける最も効果的な対策は、知らない人から声をかけられても反応せず、無言でそのまま歩き続けることです。
声をかけられて反応してしまっても、はっきりと断る姿勢が大切です。
断りきれずにサービスを始められた場合は、料金交渉前に作業を中断するよう伝えることをおすすめします。
現金を取り出すと奪われる可能性もあるため、むやみに財布を見せないよう注意しましょう。
旅行前に現地の紙幣の種類と額面をあらかじめ把握しておくと、不当な請求にも冷静に対応できます。
バイク社会のベトナムは交通事故のリスクが日本より身近です。
交通事故の主な原因には、信号無視や逆走するバイクとの接触、郊外や夜間におけるスピード超過などが挙げられ、背景には、慢性的な交通渋滞、運転マナーの違い、道路状況の悪さなどがあります。
特に混雑する午前8〜9時の通勤・通学時間帯と午後5〜7時の帰宅時間帯は、なるべく外出を控えるか、バイクではなく地下鉄などの公共交通機関の利用をおすすめします。
道路を横断する際、横断歩道でも車やバイクが停止してくれることは少ないため、地元の人々の集団と一緒に渡りましょう。
立ち止まらずに一定の速度で歩き続けると、バイクが避けてくれる傾向があります。
バイクの走行速度が速くなる傾向が強い夜間は特に、徒歩での移動は控え、Grabなどのアプリでタクシーを手配すると安全です。
ハノイの雨季は一般的に5〜10月とされており、特に6〜8月は雨量が多くなります。
昼間にスコールが発生することがあり、突然の大雨によって道路の水位が20cmを超えたり、電線がショートしたりする事例が報告されています。
冠水や感電が起きる主な原因は、十分に整備されていない排水設備や、濡れた状態での電気機器の使用です。
雨季にハノイを観光する場合は、撥水加工されたシューズや防水機能のあるバッグを持参しましょう。
雨季の間は天気予報を定期的に確認し、大雨が予想される場合はホテルで待機するなど、安全を優先した行動を心がけることが大切です。
大雨に見舞われ道路が冠水した際に、水中を進むバイクや車も見かけますが、途中で動けなくなるリスクもあるため真似はせず、安全な場所に避難してください。
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ハノイの世界平和指数は41位で、凶悪犯罪が起こることは稀と言われており、国内の犯罪はスリやひったくりといった軽犯罪が中心です。
現在は、急増している偽SIMやQRの決済リンクを偽装したオンライン詐欺に特に注意が必要です。
外務省や米国務省のサイトでハノイを検索すると表示される「レベル1」とは、海外旅行をする際に最低限の注意が必要であることを意味しています。
たとえば、貴重品は一箇所ではなく分散して持つようにといった、基本的な注意が推奨されるレベルです。
現在、渡航中止を意味するレベル3が発令されているタイの南端地域と比較すると、かなり安心できる旅行先と言えるでしょう。
実際に、タイでは爆破事件が頻発しており、場合によっては命の危険を感じる状況もあるようです。
海外旅行に行く前には、日本の外務省が提供している渡航登録「たびレジ」に登録することをおすすめします。
国外へ渡航する人を対象に海外の安全情報を配信するサービスで、滞在先で起きた緊急事態や最新情報をメールで受け取れるので、安心して海外旅行を楽しめます。
現在のハノイの犯罪の約8割は詐欺とスリで、スリの被害は観光客だけでなく、現地の人々も同様に遭っています。
人通りが多い場所で注意力が分散してしまう状態のときに狙われることがほとんどです。
スリの代表的な手口は、複数人のグループで近づいて財布やスマートフォンを盗む、カフェなどのテーブルに置いてある財布を素早く持ち去るケースが挙げられます。
特に夜間はスマートフォンの使用に気を付け、貴重品は、お手洗いなどで席を離れるとしても必ず持って移動しましょう。
また、タクシーに乗った際に不当な請求をされる事案やメーターを改ざんされて高額請求される事例も発生しているため、注意が必要です。
空港から市内へ向かう場合は固定料金のタクシーを選んだり、料金が明確に設定されていないタクシーには乗らないようにして対策を行いましょう。
ハノイでトラブルに遭った時やクレジットカードを紛失した時の対処方法や、旅行の時に使える便利なベトナム語のフレーズ等よくある質問にお答えします。
A:024-3846-3000です。
祝祭日等は休館日になるため、コールセンターに転送されます。
A:24時間対応の通訳サービスは多くありません。
観光ガイドやショッピングでの通訳のサービスはありますが、ほとんどは全日の8時間か半日の4時間で料金設定をしており、利用時間が8時間を超えると1時間ごとに延長料金が発生します。
日本語のガイド付きで組まれている観光ツアーもあるので、観光地だけツアーに参加するのもおすすめです。
A:電話番号を覚えるのにいい語呂合わせはありません。ただ番号が113.114.115と数字が1つずつ大きくなっていると覚えるのがおすすめです。
覚えておくのが心配な方は紙に書いて、お財布やパスポートのコピーと一緒に入れて持ち歩くことをおすすめします。
A:現地の警察に被害届を提出したら保険会社に電話し、正しい対処方法を聞きましょう。
帰国後、必要書類を保険会社に提出し、保険料を請求するという流れになります。
A:紛失したクレジットカードを止める必要があるため、受電側に電話料金が発生する「国際電話コレクトコール」を利用して連絡してください。
旅行前にカード番号とカード会社の紛失盗難ダイヤルを確認し、控えておきましょう。
ホテルのフロントなどで固定電話を借り、滞在国の国際電話オペレーターに繋ぎ、コレクトコールを使用することを伝えます。
国名や名前などの情報を伝え、紛失盗難ダイヤルに繋がったら手続きを進めてください。
国際電話は基本英語でのやり取りになりますが、KDDIジャパンコンタクトであれば日本語で対応可能です。
A:旅行で使えるベトナム語のフレーズは以下になります。
基本的な言葉
買い物で使える言葉
タクシーで使える言葉
観光地やホテルなどでは比較的英語が通じますが、地方やローカルな場所では英語が通じずベトナム語が必須となります。
ハノイ市内を日本語でガイドしてくれる観光ツアーもあるので、そのツアーに参加することもおすすめです。
ハノイは世界遺産や旧市街でのナイトマーケットなど、観光スポットがたくさんあります。
観光スポットに行く時も夜22時以降の移動はタクシーを使い、貴重品は分散して持ち、なるべく被害に遭わないよう対策を行いましょう。
日本ではあまりできない体験は、楽しい旅行の思い出になるでしょう。






