タール砂漠は、「大インド砂漠」とも呼ばれるインド最大規模の砂漠。南北約650km、東西約360km、面積は約200,000平方キロメートル以上と広大です。

インドとパキスタンの2カ国にまたがり、年間降水量は250mm以下と非常に少なく乾燥した気候ですが、比較的浅い場所に地下水面が存在するため、随所に灌木や矮性の有棘植物が生えているのが特徴。

最寄りの都市はジャイサルメールで、アクセスも比較的便利です。

キャメルサファリは、広大な砂丘をラクダに乗ってゆったりと進みながら、非日常の大自然を全身で感じられる特別なアクティビティ。砂漠の絶景や、砂漠の民との交流、途中で出会う野生動物や花々など、五感を刺激する体験が待っています。

1時間ほどのショートサファリをはじめ、夕陽を見られるサンセットサファリ、テント宿泊付きのオーバーナイトなどがあり、普段味わえない静寂や自然との一体感、そしてラクダとの心温まるふれあいが、忘れられない思い出となるでしょう。

タール砂漠でのサンセット鑑賞は、広大な砂丘が金色に染まる、圧巻の光景を楽しめます。多くの旅行者がこの瞬間を求めて集まる、人気のアクティビティです。

混雑するので、静かに見たい場合は日没時間の30分前には到着しておくのがベスト。早めに砂丘へ向かえば、ベストスポットを確保でき、ゆったりとした気分で夕日を楽しめます。

タール砂漠内で宿泊できるデザートキャンプは、現地での食事をはじめ、民族舞踊やショー、星空観察などを堪能できます。

砂漠の静寂の中で味わう伝統料理や、焚き火を囲んで楽しむライブパフォーマンスは、異国情緒あふれる特別な体験となるでしょう。

宿泊料金は1,500～4,000ルピー（2,500～7,000円）が相場で、シャワーとトイレが付属している宿泊施設もありますが、料金によって設備は大きく異なるので注意が必要です。快適さと体験内容を比較しながら、自分に合ったキャンプを選びましょう。

タール砂漠へは、最寄りの都市であるジャイサルメールを拠点にするのがおすすめ。

ジャイサルメール空港（JSA）までのアクセスは、デリー、ジャイプール、ムンバイといった主要都市の空港から国内線が運行しているため、飛行機の場合、長距離移動を短時間で済ませることができます。特に10月～3月の観光シーズンには便数が増加し、旅行の計画が立てやすくなります。

ただし、ジャイサルメール空港は軍用空港を民間空港として利用しているため、季節や航空会社の方針により運行スケジュールが変動する点には注意が必要です。

ジャイサルメール駅は、デリーやジャイプールなどから直通の列車が運行していて、アクセスが便利。

所要時間は12～20時間ほどと長距離移動となりますが、デリー発の場合「Delhi Jaisalmer Express」という有名な寝台列車を利用できます。

「Delhi Jaisalmer Express」は、等級によってエアコン付きや相部屋など設備が異なります。快適さを重視する場合、事前にチェックしておくと安心です。ネットでの予約も可能で、旅行前に座席を確保できます。

ジャイサールメールからタール砂漠へは、タクシーや専用車を利用するのが一般的です。所要時間は約1時間で、道路も舗装されているのでストレスはそこまでありません。

アクセス手段の手配は現地のホテルほか、オンライン予約（日本語もOK）でも可能なため、旅のスタイルや希望に合わせて柔軟に選べます。

インド砂漠観光のベストシーズンは10月～3月。日中は25～30度と過ごしやすいですが、朝晩は10度代まで気温が下がるため防寒対策が必要です。

一方、夏季は40～50度にまで気温が上がり命の危険があるほか、モンスーン被害の可能性も。暑さと乾燥対策は必須で、日差しが強いため日焼け止めはもちろん、火傷を防ぐために通気性のいい長袖の着用も必須です。飲料水と塩分の補給も忘れずに。

治安は良好で、ぼったくりやスリは比較的少ないですが、押し売りや強引なチップ要求には注意が必要です。夜間や観光地以外では一人で出歩かないことを意識して、安全対策を万全にしましょう。

インドの砂漠観光は、広大なタール砂漠で体験するラクダ乗りや、地平線に沈む壮大な夕日、静寂の中で味わう現地料理や、民族舞踊・音楽など、日常では味わえない一生に一度の特別な体験です。

過酷な自然の中で感じる生命力や人々の温かさ、そして大地の雄大さは、心に深く刻まれ宝物となること間違いなし。インドの砂漠観光で、感動と発見に満ちた、忘れられない思い出を作りましょう！