ピピ島は、タイ南部アンダマン海に浮かぶ群島です。プーケットとクラビのほぼ中間に位置しており、主に「ピピ・ドン島」と「ピピ・レ島」の2つの大きな島から構成されています。
観光客が宿泊するのは最大の島ピピ・ドン島、一方でレオナルド・ディカプリオ主演の映画『ザ・ビーチ』の舞台として有名なマヤベイがあるのは2番目に大きなピピ・レ島です。手つかずの自然と透明度の高い海、ダイナミックな岩壁やラグーンが魅力で、まさに“楽園”と呼ぶにふさわしい場所です。
ピピ島へ行くには、プーケットまたはクラビが主な拠点となります。いずれも国際空港を有しており、国内外からアクセスしやすい都市です。
ピピ島へはフェリー、またはスピードボートでアクセス可能です。所要時間や予算、快適さのバランスを見て、自分に合った手段を選ぶのがポイントです。
【プーケット国際空港】→(車で約1時間)→【ラッサダー港】→(フェリーで約2〜3時間/スピードボートで約1時間〜1時間30分)【ピピ島】
空港から港まではタクシーやミニバンの送迎サービスを利用すると便利です。
フェリー:大型船で安定性があり、ゆったりとした座席や屋外デッキで快適な船旅が楽しめます
ラッサダー港→ピピ島・レムトンビーチ 所要時間約3時間
ラッサダー港→ピピ島・トンサイ港 所要時間約2時間
スピードボート:小型でスピーディーですが、波の影響で揺れることもあります
ラッサダー港→ピピ島・レムトンビーチ 所要時間約1時間30分
ラッサダー港→ピピ島・トンサイ港 所要時間約1時間
チケットは事前にオンライン予約が便利。以下のようなツアーも人気です。
【クラビ空港】→(車で約30〜40分)→【クロンジラード船着場またはノッパラッタラ船着場】→(フェリーで約1時間30分〜3時間/スピードボートで約50分〜1時間30分)→【ピピ島】
空港から港まではタクシーやシャトルバンを利用できます。
・フェリー
クロンジラード船着場→ピピ島・レムトンビーチ 所要時間約1時間30分〜3時間
クロンジラード船着場→ピピ島・トンサイ港 所要時間約2時間
・スピードボート
クロンジラード船着場→ピピ島・レムトンビーチ 所要時間約1時間30分
クロンジラード船着場→ピピ島・トンサイ港 所要時間約1時間
ノッパラッタラ船着場→ピピ島・トンサイ港 所要時間約50分
メリット:プーケットより距離が近く、混雑も比較的少なめ。自然も豊かで静かな雰囲気を好む人におすすめ
デメリット:出発便数がやや少なめで、時間が限られることも
【バンコク(ドンムアンまたはスワンナプーム空港)】→(飛行機で約1時間20分)→【プーケットorクラビ】→【港】→(フェリーまたはスピードボート)→【ピピ島】
バンコク→プーケット
・ドンムアン空港:ノックエア、タイライオンエアなど
・スワンナプーム空港:タイ航空、バンコク・エアウェイズ、エアアジアなど
バンコク→クラビ
・ドンムアン空港:ノックエア、タイライオンエア、エアアジアなど
・スワンナプーム空港:タイ航空、バンコク・エアウェイズ、タイベトジェットエアなど
航空券は早期予約で安く抑えられる場合も多く、LCCやOTAを活用して比較しましょう。
バンコクからピピ島までかかる合計の時間と費用の目安は下記の通りです。
・所要時間:空路+港までの移動+船で、計約6〜8時間
・費用目安:航空券1,000〜3,000バーツ+港までの移動費300〜1,000バーツ+船代450〜1,250バーツ
ピピ島での滞在をより思い出深いものにするためには、事前の準備と現地の情報収集が欠かせません。ここでは、島ならではの魅力を満喫するためのアクティビティ、必要な持ち物、そして気をつけたい現地の注意点をまとめました。ピピ島での限られた時間を有意義に過ごすために、ぜひ参考にしてみてください。
● マヤベイ観光
映画『ザ・ビーチ』で一躍有名になった「マヤベイ(Maya Bay)」は、ピピ・レ島にある真っ白な砂浜とエメラルドグリーンの海が印象的な名所。周囲を切り立つ石灰岩の崖に囲まれたこの湾は、まるで秘境のような雰囲気が漂います。
ただし、環境保護の観点から、上陸人数には制限が設けられており、時期によっては閉鎖されていることもあります。訪問前に公式情報やツアー会社の案内を確認しておくことが重要です。
● シュノーケリング・ダイビング
ピピ島の海は、透明度の高さが魅力。島の周辺には美しいサンゴ礁が広がり、多種多様な熱帯魚やウミガメに出会うことができます。初心者向けの浅瀬でのシュノーケリングから、ライセンスを持つ人向けの本格的なダイビングスポットまで充実しており、どのレベルでも楽しめます。
● ピピ・ドン島のビューポイント
ピピ島最大の島「ピピ・ドン島」には、島の形がよく見える「ビューポイント」がいくつかあり、特に「ビューポイント2」は見晴らしの良さから人気の撮影スポットです。
急な坂道を30分ほど登る必要がありますが、その苦労を忘れるほどの絶景が広がります。早朝に訪れれば、混雑を避けながら静かにサンライズを楽しむことも可能です。スニーカーなど履き慣れた靴を履いていきましょう。
ピピ島で快適に過ごすためには、以下の持ち物を準備しておくことをおすすめします。
・日焼け止め
紫外線が非常に強いため、SPF50以上のものをこまめに塗りましょう。ただし、タイではサンゴ礁に有害な化学物質を含む日焼け止めの国立公園への持ち込み、及び国立公園での使用が禁止となっており、違反した場合は罰金が課せられます。
オキシベンゾン(ベンゾフェノン-3、BP-3)、オクチノキサート(メトキシケイヒ酸エチルヘキシル)、4-メチルベンジリデンカンファー(エンザカメン)、ブチルパラベンを含まない日焼け止めを選んでください。
・帽子・サングラス
日差しが強いため、頭部と目の保護は必須です。
・水着・ラッシュガード
マリンアクティビティを予定しているなら必要です。海に入らなくても、ラッシュガードは日焼け対策になります。
・酔い止め薬
スピードボートでの移動時に波が高くなることがあるため、乗り物酔いしやすい人は用意しておきましょう。
・常備薬
慣れない食事や暑さによる体調不良に備え、頭痛薬や胃腸薬などを持参すると安心です。
・虫除けスプレー
特に夕方から夜にかけて蚊が出やすいので、予防策として持っていきましょう。
・飲料水
ツアー時や移動時に手元にあると安心。こまめな水分補給が熱中症対策になります。
ピピ島の美しい自然を満喫するためには、ちょっとした準備とマナーを意識することが重要です。
● 両替
ピピ島にも両替所はありますが、レートがあまり良くないことが多く、営業時間も限られています。できるだけプーケットやクラビなど、事前に立ち寄る都市でまとまった額を両替しておくと安心。また、ATMもありますが、手数料が高めなので注意が必要です。
● チップ
タイではチップ文化が根付いており、ピピ島も例外ではありません。レストランでの食事後やホテルのポーター、ツアーガイドへのチップは、少額で構わないので渡すのが一般的です(目安としては20〜50バーツ程度)。お礼の気持ちとしてスマートに渡すと良い印象を持たれます。
● 衛生面
ピピ島はリゾート地でありながら、インフラが完全に整っているとはいえません。特に飲料水は水道水を避け、必ずペットボトルの水を用意しておきましょう。屋台やローカルレストランで食事をする場合は、清潔感のあるお店を選ぶのが無難です。胃腸に自信がない人は避けたほうが安心でしょう。
● 服装
島内ではビーチウェアで過ごすのが一般的ですが、島にある寺院などを訪れる際は、肩や膝が隠れる服装を心がけましょう。リゾートとはいえ、最低限のマナーを守ることが現地の人々との良好な関係にもつながります。
ピピ島は、タイ屈指の人気リゾートでありながら、アクセスには少し工夫が必要な場所でもあります。プーケットやクラビを起点に、フェリーやスピードボートで向かうのが一般的ですが、どのルートも旅の一部として楽しめるはず。
この記事を参考に、あなたにぴったりの行き方を見つけて、マヤベイの絶景や、アンダマン海の自然美を思いきり堪能してください!