台湾の食卓で「火鍋」は、もはや一つの料理の枠を超えた存在です。
中国各地の豊かな食文化が台湾に持ち込まれ、そこで混ざり合いながら独自に発展した結果、沙茶火鍋、石頭火鍋、酸菜白肉鍋、麻辣火鍋など、バリエーションに富んだスタイルが誕生しました。
これらは今や台湾の暮らしにしっかりと根付き、季節を問わず愛されています。
日本では鍋料理といえば寒い季節の風物詩ですが、台湾では一年を通して楽しまれています。
多くの店が冷房を完備しているため、真夏でも快適に火鍋を楽しむことができます。
また味のバリエーションが豊富なので、季節ごとに違った美味しさを求める声にも応えてくれます。
さらに火鍋は、家族や友人、同僚が一つの鍋を囲んで語り合う「圍爐(ウェイルウ)」という文化とも深く関係しています。
火を囲みながら食材をしゃぶしゃぶする時間は、ただお腹を満たすだけでなく、絆を深める大切なひとときでもあるのです。
台北には数え切れないほどの火鍋店があり、どこを選べばいいか迷ってしまいますよね。
そこで今回は、美容効果が期待できる鍋から、痺れるような刺激が癖になる鍋、地元で長年愛され続ける王道の味まで、火鍋の名店を7選ご紹介します。
一人当たりの予算目安、予約の取りやすさ、日本語対応の有無まで詳しく解説するので、きっとあなたにぴったりの火鍋が見つかるはずです。
店名 | タイプ | 看板メニュー/特徴 | 一人当たり予算目安(台湾元) |
無老鍋 | ・美容 | ・コラーゲン白湯スープ | 1,000〜 |
青花驕 | ・痺れ系 | ・花椒麻辣鍋 | 1000〜 |
鼎王麻辣鍋 | ・台湾ローカル王道 | ・麻辣鍋 | 800〜 |
馬辣頂級麻辣火鍋 | ・食べ放題 | ・120種以上ビュッフェ | 600〜 |
上引水產 | ・立ち食い | ・鮮魚市場併設の新鮮な海鮮鍋 | 980〜 (セット例) |
新馬辣 | ・新店 | ・馬辣の高級版 | 700〜 |
老四川 | ・レトロ中国風 | ・四川麻辣鍋 | 800〜 |
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無老鍋(ウーラオグォ)は台北市内に複数の店舗があり、アクセスしやすい立地で観光客にも人気です。
無老鍋の最大の魅力は、美味しく食べながら美容効果も期待できることです。
看板メニューの「白湯豆腐鍋」は、コラーゲンをたっぷり含んだ乳白色のスープが自慢の絶品火鍋です。
日本の薬膳料理と中国の漢方を融合させた独自の味わいで一度食べたら忘れられないおいしさが楽しめます。
天然の薬草や漢方をふんだんに使用しており、美味しさはもちろん、健康・美容効果が期待できると評判です。
特に人気なのが、無料でおかわり自由な「パン豆腐」です。
パンのようにふんわりとした食感で、スープの旨味をしっかり吸い込みます。
店内はクラシカルな中国風のインテリアで統一されており、落ち着いた照明が大人の雰囲気を演出しています。
ゆったりとした空間で本格火鍋を堪能できるため、記念日やデート、接待などの特別なシーンに最適です。
料金は一人当たり1,000台湾元からで、1テーブルあたり約2,700台湾元のミニマムチャージが設定されています。
会計時に10%のサービス料が加算され、各種クレジットカード(VISA、MasterCard、JCBなど)の利用が可能です。
青花驕(チンファジャウ)は、花椒(ホアジャオ)の効いた本格麻辣火鍋の名店として、台北市内に複数の店舗を展開しています。
青花驕の火鍋は、ただ辛いだけではなく、香り高い「痺れ」が病みつきになる絶品の火鍋です。
中国重慶市の希少な花椒を贅沢に使った麻辣スープは、唐辛子の辛さとは異なる刺激を楽しめます。
フルーティーな香りと舌が痺れるような刺激がありながら、すっきりとした後味で何度でも食べたくなるような味わいです。
その上品な辛さと深い香りに夢中になります。
鍋に入っている鴨血や油豆腐はおかわり自由で本格火鍋をじっくりと味わえます。
辛いものが苦手な方向けには、乳酸菌発酵させた白菜と豚バラ肉の「酸菜白肉鍋(サンツァイバイロウグオ)」もおすすめです。酸味と甘みが絶妙に調和した、食べやすい味わいで人気を集めています。
また麻辣鍋と酸菜白肉鍋を一度に楽しめる鴛鴦(おしどり)鍋なら異なる味わいの火鍋を存分に味わえます。
店内は宋代の雰囲気を現代的にアレンジした落ち着いた空間となっており、ゆったりとしたテーブル配置により、くつろぎながら食事を楽しめます。
料金は一人当たり1,000台湾元からで、約1,200台湾元(スープ代は別途)のミニマムチャージが設定されています。
会計時に10%のサービス料が加算され、各種クレジットカード(VISA、MasterCard、JCB、American Express)の利用が可能です。
鼎王麻辣鍋(ディンワンマーラーグオ)は、台湾全土に店舗を展開する人気の火鍋チェーンで、台北市内にも複数の店舗があります。
おいしい火鍋と親切なサービスで、地元の人々はもちろん、観光客が必ず訪れる人気店としてしられています。
最大の魅力は麻辣鍋に入っている鴨血と木綿豆腐、そして酸菜白肉鍋に入っている白菜が無料でおかわり自由という充実したサービスです。
またもう一つの看板メニュー「酸菜白肉鍋」は、厳選された発酵白菜や上質な豚肉を使った絶品の火鍋です。
発酵白菜のほどよい酸味が豚肉の甘みを見事に引き立て、さっぱりとしながらも奥深い味わいが楽しめる逸品です。
どちらの鍋も具材がスープの旨味をたっぷりと吸い込み、一度食べたら忘れられない美味しさです。
また非常に丁寧で心のこもった接客も鼎王麻辣鍋が愛され続ける理由の一つです。
店内は重厚感のある落ち着いた内装で統一されており、本格火鍋をゆっくりと味わうことができる心地よい空間が作られています。
料金は一人当たり800台湾元からで、会計時に10%のサービス料が加算されます。
クレジットカード(VISAなど)の利用も可能です。
馬辣頂級麻辣火鍋(マーラーディンジーマーラーユァンイァンフォーグオ)は、台北市内の主要エリアに多数の店舗を展開している人気の食べ放題火鍋チェーン店です。
馬辣頂級麻辣火鍋の最大の魅力は、その抜群のコストパフォーマンスと充実したラインナップにあります。
肉類だけでも15種類以上、海鮮も14種類以上を含む、合計80種類以上の厳選された具材が食べ放題で堪能できます。
ドリンクやアイスクリームを含めると、その種類は100種類を軽く超える圧巻なラインナップで、火鍋好きになら感動すること間違いなしの充実ぶりです。
ドリンクバーも驚きの充実ぶりで、台湾ビールをはじめ、赤ワイン、白ワイン、スパークリングワインなどのアルコール類、フレッシュジュース、コーヒー、各種お茶、ソフトドリンクなどが飲み放題で楽しめます。
特に見逃せないのが、人気の高級アイスクリームであるハーゲンダッツ16種類とモーベンピックが8種類という、豊富なフレーバーが取り揃えられており、思う存分楽しめることです。
これほど豊富な食材、ドリンク、デザートがすべて食べ放題でありながら、平日ランチであれば500〜700台湾元程度からと、手頃な価格設定は、まさに火鍋好きなら絶対に体験すべきサービスといえます。
支払い方法は店舗によって異なり、現金のみの店舗(例:南京店)もあれば、クレジットカードが利用可能な店舗もあります。
会計時には10%のサービス料が加算され、通常2時間の時間制となっています。
上引水産(シャンインシュイチャン)は、台北市中山区に位置する大規模な複合シーフードマーケットです。
上引水產の最大の魅力は、何と言っても鮮魚市場に併設されているため、海鮮の鮮度が抜群なことです。
施設内には活気あふれる鮮魚市場があり、そこで販売されている獲れたての新鮮な魚介類を、その場で火鍋として味わえます。
市場の2階に位置する火鍋エリアでは、座席が用意されており、ゆっくりと火鍋を楽しむことができます。
新鮮な海鮮を使った火鍋は、上引水產のイチオシメニューとして特におススメです。
スープは昆布だしをベースにしており、新鮮な海鮮や野菜の本来のおいしさを引き出しています。
市場直結の鮮度の良さを活かした火鍋は、ここでしか味わえない格別なおいしさです。
火鍋エリアの他にも、気軽に新鮮な寿司をつまめる立ち食い寿司や、さまざまなシーフード料理とアルコールを楽しめるシーフードバーがあります。
これらは特に昼飲みにぴったりなスポットとして人気です。
火鍋と一緒にさまざまな海鮮料理も堪能できます。
立ち食い寿司エリアは大変混雑するため、時間帯によっては整理券制または番号札システムが導入されており、火鍋エリアは電話予約が基本となっています。
上引水產の施設全体で、支払いは現金のみとなっています。
クレジットカードや電子マネーは利用できませんので注意が必要です。
火鍋エリアでは、10%のサービス料が別途加算されます。
新馬辣(シンマーラー)は、台湾で人気の火鍋チェーン「馬辣頂級麻辣火鍋」のワンランク上の店舗として、台北市内に複数の店舗を展開しています。
特に若者に人気の西門町(シーメンディン)エリアには複数の支店があり、若者を中心に人気です。
新馬辣は、従来の「馬辣」の魅力を引き継ぎつつ、より高級な食材と洗練されたサービスを提供しています。
本格的でおいしい台湾火鍋を食べたい方におすすめです。
「馬辣頂級麻辣火鍋」の高級バージョンとして位置づけられており、オーストラリア産和牛、アメリカ産霜降り牛、アルゼンチン産赤エビ、天然大草蝦など、より高品質な食材を追加料金なしで堪能できるのが魅力です。
厳選された約60種類の食材による充実した食べ放題です。
お好みの食材を選んで、本格的な麻辣火鍋を思う存分楽しめます。
デザートには人気のハーゲンダッツ16種類、モーベンピック8種類のアイスクリームが用意されており、台湾生ビールなどのドリンク類も飲み放題の対象となっています。
西門町エリアに複数の店舗が展開され、席数が増えたことで、以前の「馬辣」ブランドよりも利用しやすくなっていますが、依然として人気は非常に高いため、早めの予約が必要でしょう。
新馬辣は、肉や海鮮の質が「馬辣」よりも一段階グレードアップされている点が一番の違いです。
高級食材を使った火鍋は、本当においしくて忘れられない味になること間違いなしです。
そのため、価格も新馬辣の方が若干高めに設定されています。
支払いは現金のみの取り扱いで、会計時に10%のサービス料が加算されます。
老四川(ラウシーツァン)は、本格的な四川麻辣火鍋と、豪華でレトロな中国風の内装が特徴の人気店です。
老四川は、本場の四川麻辣火鍋を味わいたい方には絶対おすすめです。
味覚だけでなく視覚でも楽しめる、エンターテインメント性の高い火鍋体験を提供しています。
店内は伝統的な中国建築をイメージしたデザインで、龍の彫刻や鮮やかな赤い提灯などが配置され、まるで映画のセットのような豪華で写真映えする空間が広がっています。
この華やかな雰囲気の中で楽しむ火鍋は、いつもとは一味違う楽しさがあります。
本場四川から直送された唐辛子や花椒をふんだんに使用した麻辣鍋は、香り高く刺激的な辛さが特徴です。
一方、豚骨などをベースにしたまろやかな鍋も人気で、これら2種類のスープを同時に楽しめる鴛鴦鍋(ユェンヤングォ)がおすすめです。
麻辣鍋の定番である鴨血(ヤーシェ)と豆腐は、無料でおかわりが自由です。
さらに、食前には四川風冷製春雨、食後には自家製のかき氷なども提供され、火鍋以外のサービスも充実しています。
最初から最後までおいしく楽しい時間を過ごせます。
各種クレジットカード(VISA、MasterCard、JCBなど)の利用が可能です。
会計時には10%のサービス料が加算され、1テーブルあたり約3,500台湾元のミニマムチャージが設定されており、これとは別にスープ代として一人あたり約500台湾元が必要です。
南京(ナンジン)店は翌朝5時までという非常に長い営業時間が魅力となっています。
台北で火鍋を心ゆくまで楽しむためには、基本的な知識を押さえておくことが大切です。
初めての方でも安心して注文できるよう、代表的なスープの種類とその特徴、おおよその価格帯、そして迷わずに注文できる流れについて詳しく解説します。
台北の火鍋は、そのスープの種類の豊富さが大きな魅力の一つです。
お店に入る前に、まずは基本的なスープの種類を覚えておくと注文がスムーズになります。
麻辣
四川料理を代表する、台北火鍋の定番中の定番です。
唐辛子の「辣」と花椒の「麻」が特徴の赤いスープで、多くの火鍋店で基本のスープとして提供されています。
その刺激的な辛さと奥深い味わいは多くの人々に親しまれています。
特に、鴨血や豆腐との相性は抜群で、これらの具材がスープの旨味を吸いこむことで一層おいしさを堪能できます。
酸菜白肉
白菜を乳酸発酵させた漬物である「酸菜」と、豚バラ肉の「白肉」が主役の白いスープです。
酸菜の爽やかな酸味が豚肉の脂の甘みを引き立て、さっぱりとしながらも奥深い味わいがあります。
辛いものが苦手な方にもおすすめで、特に「鼎王麻辣鍋」や「長白小館」などがこのスープで有名です。
コラーゲン白湯
鶏ガラや豚骨を長時間じっくり煮込むことで、コラーゲンを豊富に含んだ乳白色のスープです。
まろやかで優しい味わいが特徴で、美容や健康を意識する人々から人気があります。
「無老鍋」の「アイスクリーム豆腐鍋」はこのタイプの代表格で、女性を中心に人気があります。
鴛鴦鍋(ユェンヤングォ)
一つの鍋の中央が太極図のように仕切られ、2種類の異なるスープを同時に楽しめるスタイルです。
一般的に、麻辣スープと辛くない白湯系のスープを組み合わせます。
辛いものが好きな人と苦手な人が一緒にテーブルを囲んだり、異なる味を一度に試したりできるため、グループでの食事にはぴったりです。
石頭火鍋(シートウフオグオ)
鉄製の鍋にごま油などを熱し、まず肉や玉ねぎ、ニンニクといった香味野菜を炒めてからスープを注ぎ入れて作るスタイルです。
炒めることで引き出される香ばしさがスープに深みを与え、特別な味わいを生み出します。
薬膳火鍋(ヤオシャンフオグオ)
さまざまな種類の漢方食材(ナツメ、クコの実、リュウガンなど)を配合して作られる、体に優しい健康志向のスープです。
それぞれの漢方食材が持つ効能と、独特の風味が特徴です。
その他のスープ
この他にも、日本の鍋料理でも馴染み深い昆布だしや、クリーミーな味わいの牛乳スープ、さっぱりとしたトマトスープ、新鮮な魚介の旨味が凝縮された海鮮だしなど、台北の火鍋は実にさまざまなスープのバリエーションを誇っています。
台北で火鍋を楽しむ際の予算は、店舗のタイプや注文内容によって大きく違いがあります。
以下の価格帯を参考に、ご自身の予算に合わせて店舗を選びましょう。
食べ放題形式の場合
一般的に一人あたり450台湾元から1,000台湾元程度が相場です。
例えば、「馬辣頂級麻辣火鍋」では平日ランチが498台湾元から、休日やディナーは598台湾元からとなっています。
食べ放題の場合、通常2時間の時間制限があることも覚えておきましょう。
単品・セット形式の場合
一般的な店舗では一人あたり300台湾元から800台湾元程度で楽しむことができます。
しかし、食材の質や店の雰囲気にこだわる高級店の場合、一人あたり1,000台湾元から2,000台湾元以上、場合によってはそれ以上の予算が必要になることもあります。
例えば、「無老鍋」や「青花驕」は一人台湾元1,000からといった価格です。
全体的な相場
大まかな目安としては、一人あたり平均600台湾元から1,200台湾元程度を見ておくと良いでしょう。
ただし、これはあくまで目安であり、選択する店舗のグレードや注文する料理の内容によって予算は大きく変わります。
サービス料について
多くの火鍋店では、会計時に飲食代金の10%がサービス料として別にかかることが一般的です。
メニューに表示されている価格にはこのサービス料が含まれていない場合がほとんどですので、予算を考える際にはこの点も頭に入れておく必要があります。
初めて台北で火鍋を体験する方でもスムーズに楽しめるよう、一般的な注文から会計までの流れを7つのステップに分けて解説します。
入店・席の案内
入店時、または予約の際に、利用人数と希望の時間を伝えます。
特に食べ放題の店舗では、多くの場合、食事時間に制限(例:90分制や2時間制など)が設けられているため、事前に時間を確認しておきましょう。
ステップ1:スープを選ぶ
スープは1種類か、2種類の味を同時に楽しめる「鴛鴦鍋」から選べます。
麻辣スープを選ぶ場合は辛さのレベルを指定しましょう。
店舗によっては、まず出汁を選び、次にメイン食材と副菜を決める流れもあります。
一部の店舗では、回転レーンや注文票、QRコード注文システムを採用しています。
ステップ2:メインの具材を選ぶ
食べ放題の場合は、基本料金に含まれる肉類や海鮮を選びます。
野菜や練り物、キノコ類、ドリンクやデザートは、セルフサービスのビュッフェから取る形式が一般的です。
単品・セットの場合は、メニューから肉類、海鮮、野菜などを個別に選びます。
バランス良く組み合わされたお得なセットメニューもあります。
ステップ3:タレを自分で作る
台湾火鍋の特徴である「タレバー」では、醤油、酢、ごま油、沙茶醤、ニンニク、ネギなど数十種類の調味料が用意されており、好みに合わせてブレンドできます。
初心者におすすめの組み合わせをご紹介します。
基本の台湾風は、沙茶醤をベースに、醤油、ネギ、ニンニクを加えたものです。
万能タレは、海鮮タレ、きのこタレ、自家製醤油を1:1:1で混ぜ、パクチー、ニンニク、万能ネギを加えます。
ラム肉向けには、ゴマだれを多めに、特製豆腐タレを少量を加え、薬味を入れることがおすすめです。
最初は少量ずつ調味料を取り、味見をしながら調整するのがコツです。
ステップ4:食材を鍋に入れて煮る
スープが煮立ったら、好みの食材を入れます。
肉類はさっと火を通し、海鮮は火の通しすぎに注意しましょう。
野菜や練り物はじっくり煮込むとスープの味がよく染み込みます。
食材によって火の通る時間が違うので、硬いものから先に入れるのがポイントです。
ステップ5:追加注文
食べ放題なら制限時間内に自由に追加注文できます。
単品オーダーは、必要に応じてそのたびに注文します。
人気の具材は早めに注文しておくことがおすすめです。
ステップ6:スープの追加
スープが少なくなったら、店員に声をかければ無料で追加してもらえます。
中国語で「請加湯(チン ジャータン)」と言えば通じるでしょう。
ステップ7:会計
食事が終わったらレジで会計をします。
多くの場合、飲食代金にサービス料(通常10%)が加算されます。
支払いは現金やクレジットカードが一般的ですが、店舗によって対応が異なるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
台北の火鍋は、誰と、どのような目的で訪れるかによって、最適なお店選びのポイントが大きく変わってきます。
ここでは、「一人旅」「カップル」「子連れ」「大人数」という4つの代表的な利用シーン別に、それぞれのお店選びのコツや楽しみ方、そして具体的なおすすめ店舗をご紹介します。
シーン | 重視するポイント | おすすめ店例 |
一人旅 | ・気軽さ | ・石二鍋(シーアーグオ) |
カップル | ・雰囲気 | ・無老鍋 |
子連れ | ・キッズチェア | ・問鼎(ウェンディン) |
大人数 | ・6名以上の個室 | ・馬辣頂級麻辣火鍋 |
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一人旅で台北を訪れた際、「火鍋は大人数で囲むもの」というイメージから、一人で入店することをためらってしまう方もいるかもしれません。
しかし、台北には一人客を歓迎する火鍋店が数多くあり、むしろ一人でこそ楽しめる魅力があります。
お店選びのポイント
カウンター席や個人鍋専門店を選びましょう。
「石二鍋」や「天喜迷你火鍋」のように、カウンター席が設けられている店舗では、一人でも周囲を気にせず自分のペースで食事を楽しめます。
また、個人鍋スタイルの店舗なら、最初から一人用の鍋で提供されるため、量的にもちょうど良いサイズです。
セットメニューが充実しているかどうかも重要です。
一人でもさまざまな種類の肉や野菜、海鮮をバランス良く楽しめるセットメニューが用意されているか確認しましょう。
多くの店舗で、一人客向けに手頃な価格で満足度の高いセットが提供されています。
一人旅ならではの楽しみ方
〆メニューのハーフサイズをリクエストするという裏技があります。
コースやセットの最後に提供される雑炊や麺などは、一人では食べきれないことも。
そんな時は、店舗によってはハーフサイズでの提供が可能か尋ねてみるのもいいでしょう。
予約アプリの効果的な使い方もおすすめです。
「石二鍋」のように専用アプリで事前に整理券を取得できるシステムを導入している店舗もあり、効率的に時間を活用できます。
一人旅の醍醐味である自由なスケジュールを活かして、効率的に火鍋を楽しみましょう。
カップルでの台北旅行では、美味しい火鍋を二人でゆっくりと味わい、ロマンチックな時間を過ごしたいものです。
雰囲気の良いお店選びが、素敵な思い出作りにつながります。
お店選びのポイント
内装デザインや照明にこだわりがある店舗を選びましょう。
「無老鍋」のVIPルームや、「青花驕」、「老四川」のように、落ち着いた雰囲気やロマンチックなムードを演出している店舗がおすすめです。
特に夜の時間帯なら、照明の美しさがより際立ちます。
個室の有無も重要なポイントです。
よりプライベートな空間で二人だけの時間を楽しみたい場合は、個室があるかどうかを事前に確認しましょう。
カップルで行くなら鴛鴦鍋がおすすめです。
辛いものが得意な人と苦手な人のカップルでも、麻辣スープと辛くない白湯スープやコラーゲンスープを組み合わせることで、お互いの好みに合わせて楽しめるでしょう。
デートを盛り上げるポイント
写真映えする料理や店内の雰囲気を意識しましょう。
「青花驕」のように、料理の盛り付けが美しい店舗や、内装が特徴的で思わず写真を撮りたくなるような店舗は、デートの思い出作りにもプラスになります。
記念写真を撮りたい場合は、店員さんに撮影をお願いできるかどうか、事前に確認しておくとスムーズでしょう。
台北の火鍋店は親切な店舗が多く、快く対応してくれるところがほとんどです。
小さなお子様連れの家族旅行では、レストラン選びに特に気を遣うものです。
台北で火鍋を楽しむ際も、子供たちが安心してくつろげる空間を選ぶことがポイントです。
事前に確認すべきポイント
キッズチェアや子供用食器の有無を確認しましょう。
「問鼎」のように、子供用の椅子や取り分け用の食器を用意している店舗なら安心です。
ベビーカーでの入店について、通路が十分に広いか、ベビーカーを置くスペースが確保されているかも重要なチェックポイントです。
台北の火鍋店は比較的スペースに余裕がある店舗が多いですが、事前に確認しておくと安心でしょう。
おむつ替えスペースの有無も乳幼児連れには欠かせません。
火鍋店によっては設備が充実していない場合もあるため、近隣の商業施設の情報も併せて調べておくと良いでしょう。
子供向けメニューの選び方
辛くないスープの選択肢があることを確認しましょう。
辛くない白湯スープ、野菜ベースのスープ、鶏だしや豚骨ベースのコラーゲンスープなど、マイルドな味わいのスープが選べる店舗を選びます。
食物アレルギーがあるお子様の場合は、アレルギー表示の有無や、特定のアレルゲンを伝えて対応してもらえるかが非常に重要です。
事前に店舗に電話で問い合わせて確認しておけば、間違いないでしょう。
安心して楽しむためのコツ
日本語が通じるスタッフがいると、万が一の際や子供に関する細かいリクエストをスムーズに伝えられるため、安心できます。
「問鼎」のようにキッズスペースを設けている店舗は、子供たちが飽きずに過ごせるため、親にとっては非常にありがたい存在です。
社員旅行や友人グループなど、大人数で台北を訪れる際には、全員が一緒に楽しめて、かつ予算も管理しやすい火鍋店を選びたいものです。
食べ放題プランや個室の利用がポイントになります。
お店選びのポイント
6〜10名以上対応の個室があるかを確認しましょう。
大人数でも気兼ねなく楽しめるよう、人数に対応できる個室の有無は重要なポイントです。
「老四川」や「青花驕」には、大人数向けの円卓や個室が用意されています。
食べ放題プランの検討も大人数には最適です。
予算を気にせずさまざまな種類の具材を心ゆくまで楽しめる食べ放題は、グループでの食事にぴったりです。
「馬辣頂級麻辣火鍋」などが、豊富な食材を提供する食べ放題店として人気があります。
予算管理のコツ
時間制とオーダー制の費用比較を行いましょう。
食べ放題の店舗は一般的に2時間程度の時間制限が設けられています。
一方、単品オーダー式の店舗では、注文する料理の量や種類によって費用が大きく変動するため、参加人数と予算を考慮して、どちらの形式が適しているかよく調べてから決めましょう。
オンライン決済や事前決済が可能かどうかも確認しておくと、会計時の手間を省けてスムーズです。
グループでの楽しみ方
大人数での食事では、予算管理のしやすさから食べ放題が好まれる傾向にあります。
また、グループ全体の一体感を保つためには、個室や貸し切りのお店を利用することがおすすめです。
これらのニーズに応えられる店舗を事前にリサーチし、予約しておくことがポイントになります。
台北で火鍋を最大限に楽しむためには、スムーズな注文と予約が欠かせません。
言葉の不安や予約の取り方、支払い方法など、事前に知っておくべきポイントを押さえておけば、現地でも安心して食事ができます。
ここでは、覚えておくと便利な中国語フレーズ、予約アプリやサイトの活用法、そして支払い時の注意点について詳しく解説します。
言葉の壁は海外旅行での不安要素の一つですが、いくつかの基本的なフレーズを覚えておくだけで、火鍋店でのコミュニケーションが格段にスムーズになります。
特に注文、辛さの調整、会計時に役立つフレーズをまとめました。
日本語 | 中国語(繁体字) | ピンイン | カタカナ読み | 利用シーン |
予約したいです | 我要預訂 | wǒ yào yùdìng | ウォー ヤオ ユーディン | 予約時 |
○名です | ○位 | ○ wèi | ○ ウェイ | 予約時、入店時 |
日本語のメニューはありますか? | 有日文菜單嗎? | yǒu rìwén càidān ma? | ヨウ リーウェン ツァイダン マ? | 注文時 |
これをお願いします(指差し) | 這個 | zhège | ジェーガ | 注文時 |
牛肉 | 牛肉 | niúròu | ニョウロウ | 注文時 |
豚肉 | 豬肉 | zhūròu | ジューロウ | 注文時 |
鶏肉 | 雞肉 | jīròu | ジーロウ | 注文時 |
羊肉 | 羊肉 | yángròu | ヤンロウ | 注文時 |
海鮮 | 海鮮 | hǎixiān | ハイシェン | 注文時 |
野菜 | 蔬菜 | shūcài | シューツァイ | 注文時 |
辛くしないでください | 不要辣 | búyào là | ブーヤオ ラー | 辛さ調整時 |
ピリ辛 | 微辣 | wēilá | ウェイラー | 辛さ調整時 |
小辛 | 小辣 | xiǎolà | シャオラー | 辛さ調整時 |
中辛 | 中辣 | zhōnglà | ジョンラー | 辛さ調整時 |
大辛 | 大辣 | dàlà | ダーラー | 辛さ調整時 |
花椒を抜いてもらえますか? | 可以不要花椒嗎? | kěyǐ búyào huājiāo ma? | クーイー ブーヤオ ファージャオ マ? | 辛さ調整時 |
花椒を別添えにしてもらえますか? | 花椒可以另外放嗎? | huājiāo kěyǐ lìngwài fàng ma? | ファージャオ クーイー リンワイ ファン マ? | 辛さ調整時 |
お会計をお願いします | 買單 / 結帳 | mǎidān / jiézhàng | マイダン / ジエジャン | 会計時 |
カードで支払えますか? | 可以刷卡嗎? | kěyǐ shuākǎ ma? | クーイー シュアカー マ? | 会計時 |
別々に会計してください | 分開算 | fēnkāi suàn | フェンカイ スァン | 会計時 |
持ち帰り(テイクアウト) | 打包 | dǎbāo | ダーバオ | 食後 |
スープを追加してください | 請加湯 | qǐng jiā tāng | チン ジャータン | 食事中 |
美味しいです | 很好吃 | hěn hǎochī | ヘン ハオチー | 食事中、食後 |
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これらのフレーズを覚えておけば、より自信を持って台北の火鍋店での食事を楽しめます。
発音に自信がない場合は、指差しで伝えたり、スマートフォンの翻訳アプリと併用したりするのも効果的です。
また、メニューの写真を指差しながら「這個(ジェーガ)」と言うだけでも十分通じます。
台北の人気火鍋店は予約が必須な場合が多いため、事前に予約しておくことがおすすめです。
近年では、電話予約だけでなく、便利なオンライン予約アプリやウェブサイトが多数登場しています。
これらを活用することで日本語で簡単に予約できたり、お得な割引や特典を受けられたりすることもあります。
予約時の注意点
プラットフォームを利用する際は、予約条件を必ず確認してください。
キャンセルポリシー、最低利用人数、時間制限(食べ放題の場合)、サービス料の有無などは店舗によって異なります。
必要であればスクリーンショットを撮っておくなど、予約内容を記録しておくことをおすすめします。
予約のベストタイミング
人気の時間帯や週末は早めに予約が埋まってしまうため、旅行の計画が決まったらすぐに予約手続きを進めましょう。
特に金曜日・土曜日の夜や、台湾の祝日前後は混雑が予想されます。
平日のランチタイムは比較的予約が取りやすく、価格も安く設定されていることが多いのでおすすめです。
多くのレストランで主要な国際ブランド(VISA、MasterCardCard、JCB等)のクレジットカードが利用が可能ですが、「上引水產」のように現金のみの取り扱いとなる施設もあります。
念のため余裕のある現金(1人あたり2,000〜3,000台湾元程度)は用意しておくと安心です。
台湾では偽札防止のため、500台湾元や1,000台湾元の高額紙幣を受け取らない店舗もあるので、できるだけ小額紙幣を用意しましょう。
また、最近ではApple Pay、Google Pay、LINE Payなどの電子マネー・モバイル決済が利用できる店舗も増えています。
特にLINE Payは台湾で広く普及しており、対応店舗が多いことが特徴です。
サービス料について
台湾の多くのレストラン(火鍋店を含む)では、会計時に飲食代金とは別に10%のサービス料が加算されるのが一般的です。
これは海外のチップ文化とは異なり、システム化されたサービス料です。
メニューに表示されている価格にはこのサービス料が含まれていない場合がほとんどのため、予算を考える際にはこの点を考慮する必要があります。
例えば、メニュー価格が1,000台湾元の場合、実際の支払いは1,100台湾元です。
会計時には伝票をよく確認し、サービス料が正しく計算されているかチェックしましょう。
会計時のマナー
台湾では、テーブルで会計を済ませる店舗と、レジまで行って支払う店舗があります。
不明な場合は、食事が終わったら店員に「買單(マイダン)」と声をかけるか、手で会計のジェスチャーをすれば対応してもらえます。
グループで食事をする場合の割り勘は、事前に店員に「分開算(フェンカイ スァン)」と伝えておくとスムーズです。
台北で火鍋を楽しむ際に、多くの旅行者が疑問に思うことや知っておきたい情報をQ&A形式でまとめました。
現地でよくある疑問点について詳しく解説します。
麻辣鍋の魅力の一つはその刺激的な辛さですが、辛さの度合いは店舗や個人の好みによって細かく調整できます。
台湾の火鍋店では、日本以上に辛さを細かく調整することが可能です。
一般的な辛さの段階は以下の通りです:
裏ワザとして、白湯スープから始めて途中で麻辣の素を追加する方法があります。
中国語で「我們的白湯可以加一點麻辣的湯底嗎(ウォーメン ダ バイタン クーイー ジャー イーディエン マーラー ダ タンディー マ?)」と尋ねれば段階的に辛さを試せるでしょう。
また、痺れの原因となる花椒が苦手な場合は「不要花椒(ブーヤオファージャオ)」と伝えると抜いてもらえます。
別皿で提供を希望する場合は「花椒可以另外放嗎(ファージャオ クーイー リンワイ ファン マ?)」とリクエスト可能です。
辛さの感じ方には個人差があるため、最初は控えめから始めるのがおすすめですよ。
台湾の火鍋店では食べ残しの持ち帰りは一般的ですが、店舗によって対応が異なります。
単品オーダー式のお店では持ち帰りが可能なことが多く、特にスープは翌日雑炊などにアレンジできるため人気です。
ただし、生ものや海鮮類は衛生上持ち帰れないこともあるでしょう。
持ち帰り可能な場合も容器代として10〜30台湾元程度かかることがあります。
一方、食べ放題の店では原則として持ち帰りはできず、食品ロス防止のため罰金制度を設けている店舗も存在します。
台湾では食べ物を大切にする文化があるため、基本は食べきれる量を注文することが望ましいです。
万が一食べきれなかった場合は、持ち帰り可能か店員に確認してみましょう。
台北の火鍋店では日本人観光客の増加に伴い、外国語対応が進んでいます。
台北駅周辺や中山エリアなど主要観光地の店舗では、日本語・英語メニューを用意していることが多いです。
「無老鍋」「青花驕」などの人気店の多くには日本語メニューがあり、写真付きで分かりやすくなっています。
日本語メニューがない場合はGoogle翻訳のカメラ機能が便利です。
また、「這個(ジェーガ・これ)」と言いながらメニューを指差すだけでも注文はできます。
身振り手振りでもコミュニケーションが取れることがほとんどです。
複雑な内容には筆談も有効で、台湾の繁体字は日本の漢字でも意味が通じることが多いのが特徴です。
店舗によって日本語対応レベルは異なりますが、高級店ほど外国語対応が充実している傾向にあります。
鼎王麻辣鍋の各店舗は翌2時〜4時まで営業しており、特に光復店と長安店は深夜4時までオープンしています。
馬辣頂級麻辣火鍋の公館店は深夜4時まで(最終入場深夜2時)、他の店舗も深夜2時頃まで楽しめることが多いです。
無老鍋の新生店は深夜4時、中山店は深夜2時30分まで営業。
最も遅くまで営業しているのは老四川南京店で、翌朝5時までです。
深夜に食事する場合は帰路の確保が重要になります。
MRTは深夜0時頃に終電となるため、それ以降はタクシーが主な移動手段となり、料金は市内中心部なら200〜400台湾元程度が目安です。
台北で火鍋をとことん楽しむには、ほんの少しのコツを押さえておくと心配ありません。
まずは自分の目的や好みに合うお店を探してみてください。
美容を意識するならコラーゲンたっぷりの「無老鍋」、舌がしびれる辛さを求めるなら花椒がきいた「青花驕」、王道の味を堪能したいなら「鼎王麻辣鍋」、コスパ重視なら「馬辣頂級麻辣火鍋」がおすすめです。
人気店は週末や食事どきに必ず混雑するため、電話やオンラインで事前に予約してくださいね。
火鍋は、台湾の食文化そのものを味わう体験ができる料理でもあります。
スープの種類や具材の豊富さ、卓を囲む人との会話を通じて、台湾の温かい人情と食への情熱を実感できるでしょう。
台北の火鍋シーンはこれからも進化を続け、新しいお店や独創的なメニューが次々に登場するはずです。
ここで紹介したポイントを参考に、ぜひ現地で火鍋巡りを楽しんでください。
きっと忘れられない美味しい思い出になりますよ。