ベトナム最大の都市である、ホーチミン。
バイクが行き交うにぎやかな通りや、フランス統治時代の面影を残す街並み、そして何より街のあちこちから立ちのぼる美味しそうな香りが魅力の街です。
ただ歩くだけでも五感が刺激される、不思議な楽しさがあります。
そんなホーチミンを訪れるなら、やはり気になるのは『食』ではないでしょうか。
屋台から高級レストラン、ローカル食堂からおしゃれなカフェまで、さまざまなグルメが街中にあふれていて、選ぶのに迷ってしまう方も多いと思います。
この記事では王道のベトナム料理はもちろん、話題の最新スイーツや、旅のスタイルに合わせたおすすめの楽しみ方まで、ホーチミンの食の魅力をたっぷりとご紹介します。
読み終えるころには、きっと頭の中に『美味しいホーチミン』の地図ができあがっているはずです。
さあ、食いしん坊の心をくすぐる旅に、今すぐ出かけてみましょう。
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ホーチミンで何を食べるべきか迷ったときは、まずこの9品に注目してみてください。
王道の麺料理から屋台の軽食、そしてローカルスイーツやカフェメニューまで、初めての旅行でも安心して楽しめる定番グルメを厳選しました。
どの料理も食べやすさはもちろん、現地らしい本格的な味わいとリーズナブルな価格が魅力です。
この章では、ホーチミンを代表する9つの名物料理、そしてその魅力を存分に味わえるおすすめのお店を詳しくご紹介します。
ホーチミンならではの豊かな食文化を、心ゆくまで堪能してください。
まずホーチミンで外せない定番グルメといえば、「Phở(フォー)」。
米粉100%で作られた平たいライスヌードルに、牛骨や鶏骨をじっくり煮込んだスープを合わせたベトナムの国民食です。
牛肉入りは「Phở bò(フォー・ボー)」、鶏肉入りは「Phở gà(フォー・ガー)」と呼ばれ、それぞれに根強いファンがいます。
どちらもあっさりとしながらコク深く、朝食としても人気があります。
香草やライム、チリソースなどで、自分好みに味を変えることができるのも魅力のひとつです。
ホーチミンでフォーを味わうなら、まず訪れたいのが老舗の「Pho Hoa Pasteur(フォー ホア パスター)」。
1968年創業、市内の中心から車で7〜8分のところにあるこの名店は、地元の人々から観光客まで幅広く愛され続けてきました。
牛骨をベースにした澄んだスープと、しっとり柔らかなスライス牛肉が絶妙なバランスを生み出し、飽きのこない味わいを提供してくれます。
2023年にミシュランのビブグルマン部門に選出されており、味・価格・サービスともに高く評価されています。
一方、もう少しディープなローカル体験を楽しみたい方におすすめなのが、「Pho Minh(フォー ミン)」。こちらは1947年創業の歴史ある老舗で、地元民からの支持が根強い名店です。
長年にわたって守り続けられてきた伝統の製法で作られるフォーは、どこか懐かしく、素朴な美味しさが魅力です。
昔ながらの味わいを大切にする老舗ならではの、飾らない雰囲気も旅の思い出になることでしょう。
どちらのお店でも、フォーの価格は1杯あたり40,000〜60,000VND(約250〜400円)程度と、とてもリーズナブルです。
気軽に本場の味を堪能できるので、旅の朝食や軽めのランチにもぴったりですね。
ホーチミンの街角で、ぜひお気に入りの一杯を見つけてみてください。
フォーと並んで、ベトナムのソウルフードとして外せないのが「Bánh mì(バインミー)」。
軽くて香ばしいフランスパンに、パテやハム、なます(大根と人参の甘酢漬け)、香草などをたっぷり挟んだベトナム式のバゲットサンドです。
朝食や軽食、食べ歩きにもぴったりの一品となっています。
なかでも定番は、豚肉入りの「Bánh mì thịt(バインミー ティット)」。
しっとりとしたレバーパテとジューシーなハムの塩気、なますのさっぱり感が絶妙なハーモニーを生み出し、一口ごとにクセになる味わいです。
ホーチミンでバインミーといえば、必ず名前が挙がるのがローカル店の「Bánh mì Huỳnh Hoa(バインミーフインホア)」。
地元の人々や観光客に愛され続け、連日行列ができる人気店です。
その圧倒的なボリュームと完成度の高さで、ホーチミンを代表する店として知られています。
サクサクのパンにぎっしりと詰まった具材、レバーパテの濃厚なコク、甘辛ソースのバランスまで、すべてが計算された仕上がりで、一口ごとに満足感が広がります。
価格は1本あたり65,000VND(約400円)ほどと、その品質とボリュームを考えればコスパも抜群といえるでしょう。
持ち歩きしやすく、観光の合間にもサクッと食べられる気軽さがうれしいポイントです。
本場のバインミーの魅力を、ぜひ体験してみてください。
フォーとはまた違った味わいで、地元の人々に根強い人気を誇るのが「Hủ Tiếu(フーティウ)」。
米粉にタピオカ粉を加えたつるっとした細麺が特徴で、やさしい甘みのある豚骨ベースのスープに、干し海老や魚介の旨みを重ねた風味豊かな一杯です。
プリッとした海老や挽き肉などの具材がのっており、しっかりと食べ応えもあります。
フーティウには、スープありの「Hủ tiếu nước(フーティウ・ヌック)」と、タレを絡めて食べる汁なしの「Hủ tiếu khô(フーティウ・コー)」の2種類があり、どちらも人気があります。
汁なしスタイルは、別添えのスープを交互にすすりながら味の変化を楽しむのが現地流です。
ホーチミンでフーティウを味わうなら、ローカルで人気を誇るフーティウ専門店「Hủ Tiếu Nam Vang 100(フーティウ・ナムヴァン・100)」がおすすめです。
具だくさんでボリューム満点のスタイルが特徴で、地元の人々に愛され続けています。
カンボジア風のフーティウを提供する店として知られ、その独特な味わいを楽しむことができます。
価格は1杯あたり45,000〜65,000VND(約280〜420円)と、お財布にやさしいのもうれしいですね。
フォーとは異なる南部の麺文化を、ぜひ現地で楽しんでみてください。
麺料理が続いたら、しっかりとしたごはんものも食べたくなりますよね。
そんな時にぴったりなのが、南部ベトナムを代表する定食スタイルの一品「Cơm tấm(コムタム)」です。
コムタムは、精米の過程で砕けた米粒「砕き米(ブロークンライス)」を炊いたごはんの上に、炭火で香ばしく焼き上げた豚のスペアリブ、目玉焼き、なます、漬物などを盛りつけるボリューム満点の一皿です。
最後に甘酸っぱくてコクのある、ヌクマムベースの特製タレを回しかけていただきます。
砕き米は軽やかであっさりとした食感があり、濃いめの味つけの肉と相性抜群です。
なかでも定番は、炭火焼きリブをのせた「Cơm tấm sườn nướng(コムタム・スォン・ヌォン)」。
豚肉の香ばしさとタレの甘辛さが絶妙にマッチし、一度食べるとやみつきになる味わいです。
ホーチミンでコムタムを食べるなら、地元でローカルごはん系の名店として知られ、多くの人に支持されている人気店「Com Tam Nguyen Van Cu(コムタム・グエン ヴァン・クー)」がおすすめです。
分厚くジューシーな豚肉、奥深い味わいのタレ、そしてシンプルながら丁寧に仕上げられた副菜類のバランスがよく、ランチタイムには行列ができることも珍しくありません。
価格は1皿あたり40,000〜70,000VND(約250〜450円)ほど。
ごはん派の方にはもちろん、ベトナムらしいローカル定食を楽しみたい方にもおすすめの一品です。
ベトナム料理といえば、生春巻きを思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
「Gỏi cuốn(ゴイクン)」は、ライスペーパーに海老、豚肉、米麺(ブン)、ハーブ、レタスなどを彩りよく巻いた、ヘルシーで食べやすい一品です。
火を使わず、素材そのままの美味しさを楽しめることから、前菜や軽食としても人気です。
中でも定番なのが、海老と豚肉を巻いた「Gỏi cuốn tôm thịt(ゴイクン・トム・ティット)」。
プリッとした海老とジューシーな豚肉にハーブの爽やかさが重なり、ひと口ごとにさっぱりとした風味が広がります。
味の決め手は、ピーナッツが香る甘辛の味噌ダレです。
コクのあるディップソースにくぐらせることで、あっさりとした生春巻きが一気に深みのある味わいに変わります。
ホーチミンでゴイクンを味わうなら、地元の人々や観光客に広く親しまれている、生春巻きのローカル人気専門店「Gỏi Cuốn Tôm Nhảy(ゴイクン・トム・ニャイ)」がおすすめです。
店名の「トム・ニャイ」は"跳ねる海老"という意味で、新鮮な海老を使っていることを表しています。
鮮度の高さと、ひとつひとつ丁寧に巻かれた手作りの美しさも、この店の魅力のひとつです。
価格は1本あたり8,000VND(約45円)〜と非常にリーズナブルで、食べ歩きやテイクアウトにも最適です。
軽くつまめるベトナムの定番スナックとして、旅の合間にぜひ味わってみてください。
ベトナム版のお好み焼きともいわれる「Bánh xèo(バインセオ)」も、ホーチミンでぜひ味わっておきたいローカルグルメのひとつです。
米粉にココナッツミルクとターメリックを加えた黄色い生地を、薄くパリッと焼き上げたクレープのような料理で、中には海老、豚肉、もやしなどの具材がたっぷり入っています。
ベトナム南部では日常的な家庭料理として親しまれており、直径30cmを超える大きなサイズで、見た目のインパクトも食べ応えも抜群です。
定番は、海老と豚肉入りの「Bánh xèo tôm thịt(バインセオ・トム・ティット)」。
こんがり焼かれた生地の香ばしさと具材のジューシーさが相まって、外はカリッ、中はしっとりの絶妙な食感が楽しめます。
食べるときはカットしたバインセオをレタスやハーブで包み、甘酸っぱいヌクマムベースのタレにつけていただくのがベトナム流です。
ハーブの清涼感が脂のしつこさをやわらげ、最後まで軽やかに味わえます。
ホーチミンで人気の名店が、「Bánh Xèo 46A(バインセオ・46A)」。
ミシュランガイドのビブグルマンに選出されている老舗の名店で、1945年創業という70年以上の歴史を持つバインセオ専門店です。
サクサクとした焼き加減や安定した美味しさには定評があり、観光客だけでなく地元の人々からも長年愛され続けている、はじめてのバインセオ体験にも安心しておすすめできる一軒となっています。
ひとつを数人でシェアして楽しむスタイルも定番で、ワイワイと賑やかに食べられるところも魅力のひとつです。
価格は90,000〜120,000VND(約580〜780円)ほどと、やや高めではあるものの、そのボリュームと満足感は十分です。
フォトジェニックな見た目も相まって、ホーチミンでの食体験を華やかに彩ってくれること間違いなしです。
暑いホーチミンでさっぱりと食べられる麺料理を探しているなら、「Bún Thịt Nướng(ブンティットヌン)」はまさにぴったりの一皿です。
米粉でできた細くてコシのある米麺「ブン」の上に、香ばしく炭火で焼き上げた豚肉、たっぷりの野菜やハーブ、そして揚げ春巻きなどを彩りよく盛りつけます。
全体に甘酸っぱいヌクマムベースのタレをかけて、豪快に混ぜていただく汁なし混ぜ麺です。
特に人気なのが、揚げ春巻きをトッピングした「Bún thịt nướng chả giò(ブンティットヌン・チャーゾー)」。
カリッと揚がった春巻きの食感と、香ばしい焼豚、シャキシャキの野菜、もちもちのブンが絶妙なバランスで絡み合い、食べ進めるほどに箸が止まらなくなります。
南部式は少し甘めの味つけですが、レモンの酸味も入って爽やかで、ドレッシング代わりにかけるタレが全体の味をやさしくまとめてくれています。
ホーチミンで評判の店といえば、「Bún Thịt Nướng Kiều Bảo(ブンティットヌン・キエウ・バオ)」。
サイゴンで評判の複数の支店を持つ人気チェーン店で、TripAdvisorでも4.7の高評価を獲得している地元民にも観光客にも愛されている大衆食堂です。
味・ボリューム・価格のバランスに優れた満足度の高い一軒ですが、ランチタイムは混雑するため、時間をずらして訪れるとよいでしょう。
価格は1杯あたり55,000〜75,000VND(約350〜480円)とコスパも抜群です。
暑い日にぴったりのさっぱり&ボリューミーなベトナム冷麺として、ぜひ一度味わってみてください。
ホーチミンでの食べ歩きの締めくくりにぴったりな甘味といえば、「Bánh flan(バインフラン)」。
フランス統治時代に伝わったカスタードプリンに、ほろ苦いカラメルソースをかけたベトナム風プリンで、どこか懐かしさを感じる素朴な味わいが魅力です。
中でも人気なのが、ベトナムらしいアレンジを加えた「Bánh flan cà phê(バインフラン・カフェ)」。
ひんやり冷たいプリンの上に砕き氷をのせ、濃く抽出したベトナムコーヒーをたっぷりかけていただくスタイルで、コーヒーのほろ苦さとプリンの甘さが絶妙に溶け合います。
二層の風味と食感が一度に楽しめる、ベトナムならではのデザートです。
ホーチミンでバインフランを味わうなら、「Bánh Flan Thái Thủy(バインフラン・タイ・トゥイ)」がおすすめです。
地元民に愛され続ける老舗のローカル店で、素朴ながらも丁寧に作られたプリンは、しっかりとした食感と濃厚な風味が特徴です。
コーヒーとの相性も抜群でテイクアウトも可能なため、街歩きの途中で立ち寄ってもよいでしょう。
価格は1個あたり8,000〜20,000VND(約40〜100円)と、お財布にもやさしく気軽に楽しむことができます。ホーチミン滞在中に、ぜひ味わってみてください。
ベトナムを旅するなら、ぜひ一度は味わいたいドリンクが「Cà phê sữa đá(カフェスダ)」。
濃厚なベトナムコーヒーにたっぷりの練乳を加え、氷でキンと冷やした甘くてほろ苦い一杯は、暑いホーチミンでの街歩きにもぴったりです。
ベトナムのコーヒーは「Phin(フィン)」と呼ばれる金属フィルターで、時間をかけてぽたぽたと抽出されるのが特徴です。
このゆっくりとした抽出が、力強い苦味と香りをしっかりと引き出します。
そこにとろりとした練乳を加えることで独特の甘さとコクが生まれ、氷で急冷することで後味はすっきり。甘くて苦い、ベトナムの味がギュッと詰まっています。
ホーチミンで本格的なカフェスダを味わうなら、昔ながらの喫茶文化を今に伝える老舗のカフェヴォット(Cà phê Vợt)がおすすめです。
50年以上の歴史を持つ老舗のフィルターコーヒー店で、各地に店舗を構える伝統的なスタイルの名店です。
また、洗練された空間でこだわりの一杯を楽しみたいなら、スペシャルティコーヒー店「The Workshop Coffee(ザ・ワークショップ・カフェ)」が不動の人気を誇っています。
コーヒー愛好家の間で長年愛され続けるスペシャルティコーヒーの先駆け的存在で、100年以上の歴史を持つ建物の中にある隠れ家的なカフェです。
価格は1杯あたり15,000〜40,000VND(約75〜200円)。
ローカル屋台からおしゃれカフェの一杯まで、さまざまなシーンで楽しめるのもこのドリンクの魅力です。
食後の一杯や観光の合間のリフレッシュに、ぜひ味わってみてください。
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フォーやバインミーといった定番グルメを満喫した後は、ホーチミンの進化するカフェにもぜひ足を運んでみてください。
伝統の味にひと工夫を加えたドリンクや、SNS映えを意識したスイーツが続々と登場しています。
この章では、2025年注目のカフェドリンクやスイーツを5つ厳選し、味・見た目・空間まで楽しめる最新トレンドをご紹介します。
ふわふわのエッグクリームをのせたベトナム式アレンジコーヒー「Cà phê trứng(エッグコーヒー)」が、ホーチミンのカフェ好きの間で再注目されています。
ハノイ発祥のこの一杯は、卵黄・練乳・砂糖を泡立てて作る濃厚なクリームと、ビターなベトナムコーヒーが層になった、まるで飲むティラミスのようなデザート感覚のドリンクです。
おすすめのお店は、北部スタイルを忠実に再現する「Tonkin Coffee(トンキン コーヒー)」。
District 1の隠れ家的なスペシャルティコーヒーショップで、狭い廊下を通り抜け、古いビルの階段を上がった先にある秘密の場所のようなカフェです。
ノスタルジックな内装やアンティーク調の食器も魅力で、まるでハノイの古民家に迷い込んだような気分にさせてくれます。
エッグコーヒーはホットとアイスから選べ、どちらもコクとまろやかさのバランスが絶妙なので、甘いものが飲みたいけれど、スイーツは重たい…という時にもぴったりの一品です。
ベトナムの暑さにぴったりなスイーツ系ドリンクとして人気なのが、「Cà phê cốt dừa(ココナッツコーヒー)」。
ココナッツミルクやココナッツクリームを使ったクリーミーなフローズンベースに、濃厚なベトナムコーヒーをかけ合わせた一杯は、まるで南国パフェのような贅沢感があります。
コーヒーの苦味とココナッツの甘みが絶妙にマッチし、アイス好き・甘党にとってはたまらない味わいです。
おすすめは、ベトナム全土で展開する大人気チェーン「Cong Caphe(コン・カフェ)」。
ベトナム戦時中の民兵スタイルをモチーフにした、独特の内装がSNSでも話題を呼んでいます。
ヴィンテージな装飾で昔のベトナムを思い起こさせるような雰囲気を演出していて、店内どこを切り取っても映えが狙えるデザインです。
ここで飲むココナッツコーヒーは、ココナッツミルクと氷をブレンドしたミルクシェイクのような冷たいドリンクです。
味はもちろん、ビジュアルや空間ごと楽しむことができるでしょう。
暑さが残る午後の休憩に、おすすめの一杯となっています。
ホーチミンのカフェシーンでじわじわと注目を集めているのが、スペシャルティコーヒーの自家焙煎スタイルです。
中でも人気なのが、豆の選定から抽出方法までこだわり抜いた「ハンドドリップコーヒー」です。
豆の個性を最大限に引き出した一杯は、ガツンとしたロブスタとは違う、繊細な酸味と香りを楽しめます。
おすすめは、感度の高い地元の若者や海外コーヒーファンも訪れる「EveryHalf Coffee Roasters(エブリハーフ コーヒーロースターズ)」。
ベトナム国内で持続可能な高品質コーヒーを焙煎する専門店として知られ、店内では焙煎風景が見られるだけでなく、実際にバリスタと一緒にドリップを体験することも可能です。
おしゃれな空間で、自分だけの一杯をゆっくり淹れて飲む時間は、まさに香りの旅といえるでしょう。
豆の購入もできるので、お土産にもぴったりです。
甘さと塩気のバランスがクセになる「塩キャラメルラテ」は、スイーツ好きのハートをつかんで離しません。ふわふわのフォームミルクにとろける自家製キャラメルソース、ほんのり効かせた塩のアクセントが絶妙で、ホットでもアイスでも楽しめる贅沢ドリンクです。
見た目も華やかで、食事やデザートと一緒に注文されることが多い一杯となっています。
おすすめは、SNSで話題のブランチカフェ「Godmother Bake & Brunch(ゴッドマザー ベイク&ブランチ)」。
白×くすみピンクを基調とした柔らかいトーンの店内は、まるでヨーロッパのパティスリーのような世界観を演出しています。
スイーツや焼き菓子も絶品ですが、この塩キャラメルラテはドリンクでありながら主役級の存在感を放っています。
ゆったりした午後に、カフェタイムを華やかに彩ってくれる一杯です。
美味しいだけじゃ物足りない…そんな欲張りなカフェ好きの心をつかんでいるのが、ホーチミンの「The Workshop Coffee(ワークショップ・カフェ)」で楽しめる濃厚ベイクドチーズケーキです。
しっかりとコクのあるレア感寄りの食感に、ほんのりレモンが香る上品な味わいで、どんなドリンクにもマッチします。
ワークショップ・カフェはホーチミン中心部にある三階建てのリノベ倉庫を活かした、開放感抜群のカフェです。
無機質な天井とむき出しの梁、アンティーク調の家具が融合したインダストリアルな空間は、まさに空間ごと映えると話題になっています。
バリスタが目の前でドリップするライブ感も人気で、チーズケーキとコーヒーを片手に、ゆったりとした大人時間を過ごしたい方にぴったりです。
ホーチミンは、屋台から星付きレストランまで幅広いグルメが楽しめる『食の都市』です。
早朝の1杯のフォーから深夜の屋台スナックまで、時間帯を問わず何かしら美味しいものに出会えるのが、この街の魅力となっています。
価格帯も幅広く、屋台飯なら30,000VND(約190円)前後から、創作系コース料理になると2,000,000VND(約13,000円)超のものもあります。
ローカル感を満喫したいならベンタイン市場やタンディン市場へ足を向けてみてください。
早朝から夜遅くまで稼働しており、食材・惣菜・軽食がズラリと並ぶベトナムの台所です。
エリアごとの特徴も把握しておくと、よりグルメを楽しめます。
District 1は観光の中心地でカフェ・レストラン・屋台が密集しており、District 3は旧フレンチエリアでローカルとクラシックな雰囲気が共存しています。
また、Thảo Điền(タオディエン)は欧米人に人気の高級住宅街で、洗練された創作料理やベーカリーが充実しています。
最近は、ミシュラン1つ星を獲得したAnan Saigon(アンアン・サイゴン)に代表されるような、伝統的なローカル料理を現代的に再構築した、モダン創作系ベトナム料理が大きな注目を集めています。
一方で、昔ながらの屋台や市場の味を守り続ける店も根強い人気を保っており、ローカルと創作という2つの潮流が明確に分かれつつあることが、ホーチミンの食文化を語る上で重要なポイントとなっています。
この多様性こそがホーチミンの魅力といえるでしょう。
朝は街角でフォーをすすり、昼は市場で庶民的な定食を味わい、夜にはタオディエンの洗練された創作ベトナム料理を楽しみ、深夜には焼きたてのバインチャンヌンで締めくくる…。
そんな贅沢な1日を過ごせるのは、まさにホーチミンならではの楽しみ方です。
どんなスタイルの旅にも、きっと心に残る『美味しい』との出会いが待っているでしょう。
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旅行スタイルによって、気になるグルメの条件は変わってくるものです。
「子どもが食べやすい料理はある?」「おしゃれでヘルシー、どっちも大切にしたい!」「1人でも入りやすいお店はどこ?」…そんな疑問にお応えすべく、ホーチミン旅行のタイプ別に、おすすめの飲食店や便利な情報を厳選してご紹介します。
家族でのんびり過ごしたい人も、トレンドを楽しみたい女子旅も、自由気ままに動きたい1人旅も、自分らしいグルメ旅のヒントがきっと見つかるはずです。
小さなお子さまを連れて海外で食事する時は、『安心』と『快適さ』が気になりますよね。
ホーチミンは、実は子連れ旅行にやさしい街でもあります。
キッズチェアも用意されているおすすめのお店は、以下の3店です。
店名 | 場所 | 特徴 |
The Vintage Emporium(ザ・ヴィンテージ・エンポリアム) | District1・タオディエン | おしゃれな内装で写真映え◎ 落ち着いた雰囲気でゆったり過ごせる |
Pizza 4P's(ピッツァ・フォーピーズ) | 市内各地に展開 | キッズメニュー充実 取り分けしやすいピザやパスタ 地元家族連れにも人気 |
L'Usine(ルージン) | 市内各地に展開 | カフェ&セレクトショップ 清潔感のある洗練された空間 |
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どの店も清潔感があり、子連れでも居心地よく過ごせる空間が整っています。
特にピッツァ・フォーピーズは、キッズメニューや取り分けしやすい料理が充実しており、地元の家族連れからも高い支持を集める人気店です。
お子様連れでの食事には、とても良い選択肢となるでしょう。
また、ベトナム料理でお子様におすすめのメニューが「Phở gà(フォー・ガー)」です。
鶏出汁ベースの優しいスープとつるんとした米麺は、辛さも控えめで食べやすく、離乳食期から幼児食期のお子様でも食べやすい一品です。
暑い時間帯を避け、朝や夕方に訪れるのがおすすめです。
ホーチミンにはベビーカーで歩ける広めの歩道も多くあります。
中心地のNguyễn Huệ(グエンフエ)通りや、タオディエン地区の一部では、安心して歩ける整備された歩道があり、移動時のストレスも軽減されます。
子連れでも妥協することなく、ベトナムグルメとカフェタイムを楽しみたい方には、ぜひチェックしていただきたいお店ばかりです。
ホーチミンの女子旅は、やっぱり「可愛くて、おいしくて、身体にもやさしい」ことが重要ですよね。
最近のホーチミンには、そんな欲張りを叶えてくれるお店が次々と登場しています。
おすすめの店は以下の3店です。
店名 | タイプ | 特徴 |
The Workshop Coffee(ザ・ワークショップ・カフェ) | インスタ映え | レンガ造りの洗練された空間自然光が差し込む窓際席が人気ドンコイ通り近くの好立地 |
The Organik House(ザ・オーガニック・ハウス) | ヘルシー系 | オーガニック素材のヴィーガンメニューイタリア人シェフが手がける環境配慮料理美味しさと健康を両立 |
ZUZU concept store(ズズ・コンセプトストア) | ヘルシー系 | タオディエンの都会のオアシス緑豊かな中庭のテラス席オーガニック商品が人気 |
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どの店も罪悪感ゼロで楽しめるベトナム産素材を活かしたメニューが魅力で、写真映えもばっちり、とSNSでも注目されています。
女子旅で気になるのが夜間移動の安全性です。
ホーチミンでは夜も営業しているお店が多いため、タクシー利用の機会も増えがちです。
夜のタクシー利用は、「Vinasun(ビナサン)」や「Mai Linh(マイリン)」などの大手タクシー会社を選ぶようにしましょう。
Grab(グラブ)などの配車アプリも、安心して利用することができます。
ホテル名や目的地はあらかじめ紙に書いて渡すか、スクリーンショットで見せるとスムーズに伝わるでしょう。
かわいくて、おいしくて、ヘルシーで、安全に。
ホーチミンなら、そんな理想の女子旅を実現することができます。
一人旅でのグルメ探しは、「気軽に入れるか」「言葉が通じるか」が大事なポイントです。
ホーチミンは、カウンター席や英語メニュー完備の「おひとりさま歓迎店」が多く屋台文化も盛んなため、一人でも気兼ねなく食を楽しめます。
入りやすいカウンターがあり、英語対応されているおすすめのお店は以下の通りです。
店名 | タイプ | 特徴 |
Phở Lệ(フォー・レー) | フォー専門店 | 牛肉フォーの老舗・英語メニューローカル価格で安心 |
Bánh Mì Huynh Hoa(バインミー・フインホア) | バインミー専門店 | 大盛りで有名な人気店15:30から営業で行列必須 |
Propaganda Bistro(プロパガンダ・ビストロ) | モダンベトナム料理 | アートな空間で一人でも浮かないモダン系ベトナム料理店 |
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さらに、屋台での注文に備えて、これだけ覚えておけば安心なベトナム語10語をピックアップしました。
ベトナム語 | 読み方 | 意味 |
Phở | フォー | 米麺スープ |
Bánh mì | バインミー | バゲットサンド |
Cà phê sữa đá | カフェスダ | 練乳入りアイスコーヒー |
Không cay | コンカイ | 辛くしないで |
Ít | イッ | 少なめ |
Mang về | マンヴェ | 持ち帰り |
Một | モッ | 1つ |
Hai | ハイ | 2つ |
Bao nhiêu tiền? | バオニューティエン? | いくらですか? |
Ngon quá! | ゴンクア! | おいしい! |
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移動の際は、GrabBike(グラブバイク)の活用が一人旅に最適です。
バイクタクシーなので料金も手頃で、渋滞をスイスイ抜けて移動できるのが魅力です。
深夜営業の屋台やカフェを地図アプリにまとめておけば、グラブバイクで効率よく夜のグルメ巡りをすることができます。
特に中心地(District 1)から夜市・ローカルフード街のNguyễn Thái Bình(グエン・タイ・ビン)やBùi Viện(ブイ・ヴィエン)までは、深夜でも治安が比較的安定しており、一人でも安心して回れます。
ただし、深夜0時を過ぎたら人通りの少ない道は避け、Grabアプリで事前に配車予約をしておくのがベターです。
好きなペースで肩肘張らずに楽しめるソログルメを、ぜひ体験してみてください。
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朝から深夜まで食べ歩きが楽しめるホーチミンでは、1日を通して驚くほど多彩な味と出会うことができます。
このモデルコースでは、限られた滞在時間を最大限に活用し充実した美食体験ができるよう、時間帯ごとの最適なルートを厳選しました。
初めての方でも迷わず巡れるよう、移動手段や所要時間も詳しく記載しています。
旅のスケジュールに合わせて、ぜひ参考にしてみてください。
朝から深夜まで、ホーチミンのグルメをフルコースで味わえるプランです。
ベトナムらしい活気、香り、甘さ、映えをまるごと体験できるラインナップになっています。
初日は「王道ベトナム料理を丁寧に味わう日」として、名物フォーからミシュラン店、ナイトマーケットまで網羅しています。
①訪問先/移動手段(Grab/徒歩)
朝|Phở Hòa Pasteur(フォー・ホア・パスター)
昼|Bánh Xèo 46A(バインセオ 46A)
夜|Ănăn Saigon(アンアン・サイゴン)※要予約
深夜|Ho Thi Ky Food Street(ホーティキー・フードストリート)
② 所要時間(目安)
③ 費用目安(1名あたり)
食事/移動内容 | 金額(VND) | 日本円換算(目安) |
朝:フォー・ボー | 80,000 | 約520円 |
昼:バインセオ | 150,000 | 約980円 |
夜:アンアン・サイゴン コース | 2,000,000〜 | 約13,000円〜 |
深夜:屋台 | 100,000〜150,000 | 約650〜980円 |
Grab移動計3回 | 120,000前後 | 約780円 |
合計 | 約2,450,000VND〜 | 約16,000円〜 |
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この1日で、王道・老舗・現代系・ローカル屋台のすべてを食べ尽くすことができます。
味も映えも大満足のベトナムの美味しいはしご旅、ぜひ参考にしてみてください。
朝から深夜まで、地元民のようにゆったりとホーチミンの食文化を体験するプランです。
住宅街の朝食、川沿いの静かなランチ、活気ある夜市、そして深夜カフェまでご紹介します。
2日目は「暮らすように、ゆっくり、しっかり」をテーマに、それぞれの時間帯でホーチミンの異なる表情と味を楽しみます。
① 訪問先/移動手段(Grab/徒歩)
朝|Cơm tấm Ba Ghiền(コムタム・バー・ギエン)
昼|タオディエン地区・Bún Bò Huế(ブンボーフエ)
夜|Ben Nghe Street Food Market(ベンゲー・ストリートフードマーケット)
深夜|カフェで夜スイーツ(例:Chill Corner Caféなど)
② 所要時間(目安)
③ 費用目安(1名あたり)
食事/移動内容 | 金額(VND) | 日本円換算(目安) |
朝:コムタム | 60,000 | 約390円 |
昼:ブンボーフエ | 80,000 | 約520円 |
カフェドリンク | 70,000 | 約450円 |
夜:屋台3種 | 150,000前後 | 約980円 |
深夜:スイーツ+飲み物 | 100,000 | 約650円 |
Grab移動計3〜4回 | 120,000前後 | 約780円 |
合計 | 約580,000〜600,000VND | 約3,700〜3,900円 |
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この1日で、ローカル朝食・中部料理・現代屋台・深夜カフェのすべてを体験できます。
観光地巡りではない、暮らすような旅で、本当のホーチミンを味わってみてください。
街歩き中に気になる「ちょっと困った」を事前に解決しておきましょう。
旅先での食事は楽しいけれど、現地のルールや衛生面、言葉の壁が不安になることもありますよね。
ここでは、ホーチミンでの食べ歩きをもっと安心・快適に楽しむためのヒントをQ&A形式でご紹介します。
Q1. 屋台の水や氷は飲んでも大丈夫?
基本的に水道水は飲用不可です。
屋台などで提供される氷は、業者が飲料用として製造・販売しているものを購入しており、安全性に問題はないとされています。
ただし心配な方は、ペットボトルの水や缶飲料を選ぶのが無難でしょう。
コンビニで「Nước suối(ヌォック・スオイ/ミネラルウォーター)」を買っておくのがおすすめです。
Q2. ゼロの多いベトナムドン、どうやって感覚をつかめばいい?
ベトナムドン(VND)は桁数が多く、「50,000VND=約320円」といった感覚に慣れるまで混乱しがちです。
目安としては、10,000VND が約65円、100,000VND が約650円、1,000,000VND(100万ドン)が約6,500円程度です。
桁ごとに紙幣の色が違うので、カラーで覚えるのもよいでしょう。
高額紙幣の扱いには注意してください。
Q3. チップって必要?相場は?
基本的にチップ文化はありませんが、良いサービスを受けた場合やホテル・高級レストランでは心づけとして10,000〜20,000VND(約65〜130円)程度渡すとスマートです。
Grabドライバーにも、アプリ内で少額チップ設定が可能です。
Q4. キャッシュレス決済は使える?
ローカルではQRコード決済の「MoMo(モモ)」や「ZaloPay(ザロペイ)」が普及しています。
しかし、いずれも観光客の利用は困難といえます。
モモは2025年から外国人の新規登録が難しくなっており、ザロペイもベトナム語のみ対応で、どちらも現地の電話番号やベトナムの銀行口座が必要となるためです。
そのため、観光客はGrabアプリのウォレット機能(クレジットカード登録可能)や現金払いが現実的な選択肢といえるでしょう。
特にローカル店では現金が主流なので、小額紙幣を多めに持っておくと安心です。
Q5. ベジタリアンやアレルギー対応は?
ホーチミンは仏教文化の影響で、ベジタリアン対応店が比較的多めです。
看板に「Chay(チャイ/精進料理)」と書かれたレストランを選ぶと良いでしょう。
Quán Chay(クアン・チャイ)などが人気です。
アレルギー対応も、英語が通じる店では対応可能なことも多いので、翻訳メモを用意しておくと安心です。
Q6. 旧正月(テト)の営業事情は?
ベトナム最大の祝祭「テト(旧正月)」は、毎年1月末〜2月初旬にかけて1週間ほど続きます。
この期間は多くのローカル店が休業し、ショッピングモールや一部チェーン系のみ営業となる場合が多いです。
営業情報は、事前によくチェックしておきましょう。
Q7. 体調を崩したら?薬局はある?
体調不良や腹痛時に頼れるのが、街中に点在する薬局チェーン「Pharmacity(ファーマシティ)」。
清潔で英語が通じる店舗もあり、胃薬・風邪薬・整腸剤など一通りの市販薬が入手可能です。
営業時間も長めで、夜22時ごろまで開いている店舗もあります。
異国情緒とローカルの活気があふれるホーチミンは、まさに『食べ歩き天国』です。
フォーやバインミーなどの定番から、プリン×コーヒーのローカルスイーツ、話題のエッグコーヒーまで、毎日の食事が発見になる街です。
朝はフォー専門店で湯気とともに始まり、昼は市場やバインセオ屋台で活気に触れ、夜はおしゃれカフェや創作料理店で締めくくる…そんなグルメで満たされる時間が、ホーチミンにはあります。
ファミリー・女子旅・ソロ旅など旅のスタイルに合わせて、安心&快適に楽しめるお店選びのコツを押さえれば、初めてのホーチミンでも不安はありません。
Grabアプリの活用術や現金払いのコツ、水や衛生面の注意点も事前に知っておけば、食の冒険はもっと自由になります。
グルメを通して、ローカルの暮らしや文化を肌で感じられるのも、ホーチミン旅の醍醐味のひとつです。
お気に入りの一皿を見つけに、ぜひあなたもホーチミンへ出かけてみませんか?