タイ旅行での電車移動について徹底解説!バンコク市内の移動や空港へのアクセスもご紹介

Traveloka Japan
01 Jun 2025 - 読了時間:約 1 分

タイ旅行の移動手段、どうしようかと迷っていませんか?



バンコク名物の大渋滞に巻き込まれず、限られた時間で観光スポットを効率よくまわりたい、そんな思いに応えてくれるのが、急速に発展を遂げたタイの鉄道網です。
2025年の今、バンコク市内から郊外、さらには主要観光地まで線路はぐっと伸び、BTS(スカイトレイン)とMRT(地下鉄)に加えて最新のモノレールも開通。
これにより、これまでアクセスしづらかったエリアへも移動がしやすくなりました。



本記事では、電車の種類や路線図の読み方、切符の買い方、ICカードの選び方、空港と市内をつなぐルートまで、初めてのタイ旅行でも迷わず使いこなせるポイントを丁寧に解説します。
さらに、子連れでも安心のバリアフリー情報、女性が夜間に移動するときの安全対策、バックパッカー向けの節約ルートなど、旅行スタイル別のコツも網羅しました。



この記事を読めば、渋滞の心配とは無縁。
スムーズでお財布にも優しい鉄道旅で、タイ観光を思い切り楽しんでください。

タイの電車事情【2025年最新版】

タイの鉄道システムは、バンコク市内を網羅する高架鉄道BTS、地下鉄MRT、空港連絡鉄道ARL、近年開業したモノレール、タイ国内全域に延びる国鉄SRTで構成されています。
特にバンコクでは新路線の開業や既存路線の延伸が続き、旅行者の利便性も大幅に向上しました。
電車をうまく活用すれば、悪名高いバンコク特有の交通渋滞を避けて快適に移動できます。



BTSスカイトレインは、バンコクで最初に開業した都市型高架鉄道です。
スクンビット線とシーロム線の2路線があり、サイアムやアソークなど主要商業エリアや観光地へ簡単にアクセスできます。高架を走るため窓からの眺めも良く、バンコクの街並みを一望しながら移動を楽しめるのが魅力です。



MRT地下鉄は、天候や渋滞の影響を一切受けません。
ブルーラインとパープルラインが主要路線で、近年イエローラインとピンクラインのモノレールもMRTネットワークに加わりました。
冷房が効いて快適ですが、地下深くにある駅が多いため移動時間を少し余裕を見ておくと安心です。



SRTタイ国鉄は、都市間を結ぶ長距離列車やバンコク近郊の通勤輸送を担っています。
特にSRTレッドラインはバンコク首都圏の近隣県へのアクセスを改善し、ドンムアン空港への移動にも便利になりました。



モノレール(MRTイエローライン・ピンクライン)は比較的新しい交通システムです。
これまでBTSやMRTが通っていなかったエリアにもアクセスできるようになり、観光の幅が一気に広がりました。



ただし、これらのシステムは歴史的に異なる事業者によって発展してきたため、異なるシステム間の乗り換えでは基本的に新しい乗車券を購入する必要があります。
新しいモノレール路線ではラビットカードが利用できるなど、徐々に利便性は向上しています。

路線マップと主要エリア早見表

バンコクの電車を効率的に利用するには、主要駅と路線図の理解が不可欠です。
まずは押さえておきたい重要駅をご紹介します。



サイアム駅は、BTSスクンビット線とシーロム線の唯一の乗換駅です。
サイアムパラゴンやMBKなど巨大ショッピングモール群の中心地で、バンコク観光の起点として最適。
多くのホテルからもアクセスしやすく、初めてのバンコク旅行なら必ず訪れることになるでしょう。



アソーク/スクンビット駅は、BTSスクンビット線とMRTブルーラインの重要な乗換駅です。
ターミナル21に直結しており、スクンビット通りのホテルや飲食店、エンターテイメント施設へのアクセスに便利。
外国人居住者が多いエリアのため英語が比較的通じやすいのも安心ポイントです。



パヤータイ駅は、BTSスクンビット線とエアポートリンクの乗換駅として重要です。
スワンナプーム国際空港からのアクセスルートとして、市内とスワンナプーム国際空港を結ぶ交通の要所です。
空港からバンコク入りする際は、まずここを目指すのがおすすめです。



モーチット/チャトゥチャック公園駅は、BTSスクンビット線とMRTブルーラインの乗換駅です。
週末に開催される巨大なチャトゥチャック・ウィークエンドマーケットへのアクセスに便利で、バンコク北部へのゲートウェイとしても機能しています。

駅名(英語)

路線と駅コード

主な乗換

主な周辺施設・機能

サイアム

BTS: CEN(スクンビット線/シーロム線)

BTSスクンビット線⇔シーロム線

・サイアムパラゴン
・MBK
・セントラルワールド等ショッピング街

アソーク / スクンビット

BTS: E4(スクンビット線)/MRT: BL22(ブルーライン)

BTSスクンビット線⇔MRTブルーライン

・ターミナル21
・スクンビット通りホテル・歓楽街

パヤータイ

BTS: N2(スクンビット線)/ARL: A8

BTSスクンビット線⇔エアポートリンク

・スワンナプーム空港アクセス
・戦勝記念塔

モーチット / チャトゥチャック公園

BTS: N8(スクンビット線)/MRT: BL13(ブルーライン)

BTSスクンビット線⇔MRTブルーライン

・チャトゥチャック市場
・モーチットバスターミナル



複数の事業者が運営するバンコク鉄道網の全路線を網羅した単一の「公式」路線図は存在しませんが、各社の公式サイトなどから路線図を入手できます。

料金体系&ICカードの選び方

バンコクの電車料金は基本的に距離制で、ICカードを使うと便利です。
しかし、2025年現在も旅行者向けの共通ICカードはまだ登場していません。
主に利用できるのは以下の2つのICカードです。



1つ目がラビットカードです。
ラビットカードは、BTS各駅の窓口やMRTイエローライン・ピンクラインの駅窓口で購入できます。
発行費用は200バーツ(手数料100バーツ+初期チャージ100バーツ)で、BTS全線、BRT、MRTイエローライン、MRTピンクラインで使えます。
対応路線が多く、BTSや新しいモノレールをよく利用するなら便利です。
ただし、MRTブルーライン、パープルライン、ARL、SRTでは使えないので注意しましょう。



2つ目がMRTカードです。
MRTカードは、MRTブルーライン、パープルラインの各駅窓口で購入できます。
発行費用は180バーツ(手数料30バーツ+デポジット50バーツ+初期チャージ100バーツ)で、MRTブルーラインとパープルラインでのみ使えます。なおデポジットは返金されます。
MRTをよく利用する場合は便利ですが、Visa/Mastercardのタッチ決済も利用できるため、短期旅行者はクレジットカードの方が手軽かもしれません。

カード名

発行費用(手数料+初期チャージ)

デポジット(返金可否)

利用可能路線

旅行者にとっての主な利点

ラビットカード

200 THB(手数料100 THB + 初期チャージ100 THB)

なし(手数料返金不可)

・BTS全線
・BRT
・MRTイエローライン
・MRTピンクライン

・BTSと新モノレールを頻繁に利用する場合に便利
・一部店舗での支払いも可能

MRTカード

180 THB(手数料30 THB + デポジット50 THB + 初期チャージ100 THB)

50 THB(返金可)

・MRTブルーライン
・MRTパープルライン

MRTブルー/パープル線を頻繁に利用する際にトークン購入の手間が省ける



BTSには一日乗車券もあります。
価格は150バーツで、BTSグリーンライン(スクンビット線・シーロム線)で発行した当日に限り何度でも乗り降り可能です。
BTSの1回あたりの運賃は17〜62バーツ程度なので、1日にBTSを3〜4回以上利用し、特に長距離を移動する場合には一日乗車券の方が割安になり元が取れる計算です。
観光でいくつものスポットを回る予定がある方は、一日乗車券を利用すると効率的でお得です。



バンコク滞在が短い場合は、その都度各路線の1回券を購入するか、利用頻度が高い路線に合わせてICカードを選ぶのがおすすめです。
一方、長期で滞在する方や電車を頻繁に利用する方は、ラビットカードとMRTカードの両方を持つことも検討してみてください。

バンコク市内移動はこれ!BTS・MRT・モノレール完全ガイド

バンコク市内での移動には、BTS、MRT、そして新しく加わったモノレールが圧倒的に便利です。
これらの路線を上手に使いこなせば、市内の主要観光スポットへスムーズにアクセスできるだけでなく、バンコク名物の交通渋滞を避けることができるのも大きな魅力です。



ただし、バンコクの電車は平日の朝夕のラッシュ時に非常に混雑します。
特にサイアム駅、アソーク/スクンビット駅、モーチット/チャトゥチャック公園駅などの乗換駅は、日本の通勤ラッシュ並みの混雑になることも。
時間に余裕があればピークを避けて利用することを強くおすすめします。

観光スポット

最寄り駅(駅コード)

路線

備考(徒歩時間など)

ショッピング

・サイアムパラゴン
・サイアムセンター
・MBK

・サイアム(CEN)
・サナームキラーヘンチャート(W1)

BTSスクンビット線/シーロム線

サイアム駅直結または徒歩すぐ

・セントラルワールド
・ゲイソーンプラザ

・チットロム(E1)
・サイアム(CEN)

BTSスクンビット線

・チットロム駅直結
・サイアム駅からスカイウォークで接続

ターミナル21 アソーク

アソーク(E4)/スクンビット(BL22)

BTSスクンビット線/MRTブルーライン

駅直結

歴史・文化

・王宮
・ワット・プラケオ

サナームチャイ(BL31)

MRTブルーライン

駅から徒歩圏内(約10-15分)

ワット・ポー(涅槃仏)

サナームチャイ(BL31)

MRTブルーライン

駅から徒歩約5-10分

チャイナタウン(ヤワラート)

ワットマンコン(BL29)

MRTブルーライン

駅周辺がチャイナタウン中心部

ナイトマーケット・エンタメ

パッポンナイトマーケット

サラデーン(S2)/シーロム(BL26)

BTSシーロム線/MRTブルーライン

駅から徒歩すぐ

シーナカリン・トレインナイトマーケット

サナーム・ルアン・ラーマ9(YL15)

MRTイエローライン

駅から徒歩約5-10分



BTSおよびMRTの車内アナウンスと駅の案内表示は、タイ語に加えて英語でも行われているため、外国人でも安心して利用できます。
車内では飲食禁止、優先席の譲り合いなどの基本マナーを守りましょう。

BTS Skytrain:主要駅特徴&ラッシュ回避 乗りこなしポイント!

【画像】

BTSスカイトレインは、バンコク中心部の移動に欠かせない主力交通手段です。
高架を走るため車窓からバンコクの街並みを見渡せるのも魅力のひとつで、移動自体も楽しめます。

主要駅の特徴と使い分け

サイアム駅はBTSスクンビット線とシーロム線の唯一の乗換駅です。
バンコク最大のショッピングエリアのサイアムパラゴンやMBK、セントラルワールドが徒歩圏内にあります。



アソーク駅はMRTブルーラインのスクンビット駅と接続し、ターミナル21に直結。
スクンビット通り沿いには多くの日本人が宿泊するホテルが点在しており、日本語メニューがあるレストランも豊富です。



チットロム駅は、セントラルワールドやゲイソーンプラザなどの高級デパートへの玄関口。
ここからBTSのサイアム駅まで、スカイウォークがつながっています。

BTSの基本的な乗り方

1.
駅の入口から階段またはエスカレーターで上階へ
2.
券売機または窓口で乗車券を購入(1回券:17〜62バーツ)
3.
券売機はタッチパネルで目的地を選択してお金を投入
4.
ラビットカード(200バーツ)または一日乗車券(150バーツ)は窓口で購入
5.
改札口でカードをタッチしてホームへ
6.
電車到着時は、降りる人を優先してから乗車
7.
目的地到着後、改札で1回券を投入またはカードをタッチして出場



混雑回避のコツ

平日の朝7:00-9:00と夕方17:00-19:00のピーク時間帯は可能な限り避けましょう。
目的地がMRTブルーライン沿線なら、BTSの混雑を避けてMRTを利用するのも一案です。
チャオプラヤー川沿いの移動では、BTSサパーンタクシン駅からチャオプラヤー・エクスプレスボートに乗り換えるルートも風情があっておすすめです。

MRT:地下鉄で渋滞知らずで快適

MRT(地下鉄)は、バンコクの交通渋滞に一切影響されない貴重な移動手段です。
地下を走るため天候にも左右されず快適です。

主要路線の特徴

ブルーラインはバンコク中心部を環状に結び、スクンビット駅(BTSのアソーク駅接続)、シーロム駅(BTSのサラデーン駅接続)、チャトゥチャック公園駅(BTSのモーチット駅接続)など、主要な乗換駅を通ります。



パープルラインはバンコク北西部のノンタブリー県方面を結び、タオプーン駅でブルーラインに接続。
住宅地を通るため観光には利用頻度は低めです。

MRTの基本的な乗り方

1.
駅入口から階段またはエスカレーターで地下へ
2.
券売機または窓口でトークン(1回券:16〜47バーツ)またはMRTカードを購入
3.
MRTカードは窓口で180バーツ(手数料30バーツ+デポジット50バーツ+チャージ100バーツ)
4.
Visa/Mastercardのタッチ決済も利用可能
5.
改札でトークンを投入またはカードをタッチしてホームへ
6.
降車後、改札でトークンを投入またはカードをタッチして出場



利用時の注意点

MRTの車両内は冷房が強く効いていることが多いため、寒がりの方は薄手の上着を用意しておくと安心です。
また、駅は地下深くにあることが多く、移動に時間がかかることも考慮しておきましょう。



運行時間はブルーラインが概ね6:00〜24:00、パープルラインは平日5:30〜24:00頃、土日祝6:00〜24:00頃です。
最終列車の時刻は駅や方面によって異なるため、事前に確認しておくことをおすすめします。

モノレール新線で話題スポット直結

2023年に開業したMRTイエローラインとピンクラインのモノレールの登場で、これまで鉄道アクセスが難しかったエリアへの移動が一気に便利になりました。



ピンクラインは、ノンタブリー県のノンタブリーシビックセンター駅(MRTパープルライン接続)とバンコク東部のミンブリー駅を結んでいます。



最注目はイミグレーション複合施設(チャーンワッタナ政府合同庁舎)です。
最寄り駅はスーンラーチャカーン・チャルームプラキアット駅(PK12)。
ただし、駅出口からイミグレーションオフィス(ビルディングB)までは約1kmの距離があり、庁舎敷地内を徒歩で移動する必要があります。



イエローラインは、ラップラオ駅(MRTブルーライン接続)とサムットプラカーン県のサムローン駅(BTSスクンビットライン接続)を結びます。



人気観光スポットのシーナカリン・トレインナイトマーケット(タラートロットファイ・シーナカリン)へは、スアンルアンラマ9世駅(YL15)から徒歩約5〜10分でアクセス可能。
このナイトマーケットは地元グルメや古着、アンティーク品など様々な商品が並ぶ活気ある市場で、観光客にも大人気のスポットです。

モノレールの基本的な乗り方

BTSやMRTと基本的に同じです。
駅入口からエスカレーターまたはエレベーターで高架ホームへ上がり、券売機または窓口で乗車券を購入(1回券:15〜45バーツ)。
ラビットカードもイエローライン・ピンクラインで利用でき、Visa/Mastercardのタッチ決済も可能です。



これらの新線開業で、目的地へのアクセスが格段に便利になりました。
特にビザ延長や各種手続きでイミグレーションオフィスを訪れる必要がある長期滞在者にとって、ピンクラインの開業はまさに画期的な変化と言えるでしょう。

乗換ハック&ICカード節約術

主要乗換駅での連絡方法

BTS⇔MRTの乗り換えでは、主要駅間に連絡通路が整備されています。

アソーク(BTS)⇔スクンビット(MRT): スカイウォークと地下通路で接続(多少歩く必要あり)
サラデーン(BTS)⇔シーロム(MRT): スカイウォークで接続
モーチット(BTS)⇔チャトゥチャック公園(MRT): 地上を通っての乗り換え
パヤータイ(BTS)⇔パヤータイ(ARL): スカイウォークで接続



基本的な乗換手順

1.
最初に乗っていた路線(例:BTS)の乗換駅で降車、改札を出る
2.
駅構内の案内表示に従って連絡通路で乗換先の駅(例:MRT)へ移動
3.
乗換先では新たに乗車券を購入するか、対応するICカードを使用
4.
改札を通過し、目的方面のホームへ



賢いICカード活用法

BTS、MRTイエローライン、ピンクラインを頻繁に利用: ラビットカードがおすすめ
MRTブルーライン、パープルラインを頻繁に利用: Visa/Mastercardのタッチ決済が便利
BTSを1日に3〜4回以上の長距離移動: 150バーツの一日乗車券が経済的



移動ルートを事前に計画し、乗り換え回数や利用する鉄道会社を考慮することで、結果的に運賃を抑えられるケースがあります。



バンコクの電車網では、システムが異なる路線同士の乗り換えで運賃の継続や割引はありません。
そのため、それぞれの区間で最適な支払い方法を選択することが節約のポイントとなります。
旅行の日程や訪れる場所に合わせて、最も効率的な方法を選びましょう。

絶景&長距離列車で行くモデルコース4選

タイの電車を利用すれば、多様な風景や文化に触れながら、移動そのものが旅の醍醐味となる素晴らしい体験が待っています。
車窓から眺める田園風景、地元の人々との触れ合い、そして何より時間に追われることなく旅を楽しめるのが列車旅の魅力です。

1.日帰り:バンコク→アユタヤ

古都アユタヤは、バンコクから最も気軽にアクセスできる世界遺産都市です。
約400年間タイの首都として栄えた歴史ある都市で、広大な遺跡群が今も当時の栄華を物語っています。



クルンテープ・アピワット中央駅またはフアランポーン駅からSRT普通列車で約1.5〜2時間の旅となります。
運賃は3等車で片道15〜20バーツと非常にリーズナブルで、1日10本程度運行しているためスケジュールの調整もしやすいのがポイントです。



アユタヤ駅からは遺跡エリアまで複数の移動手段があります。
トゥクトゥクをチャーターする場合は半日コース約200〜300バーツで交渉可能です。
レンタル自転車なら1日50〜100バーツで自分のペースで回れます。
またチャオプラヤー川を渡る渡し船は約5バーツと格安で、対岸の遺跡へも簡単にアクセス可能です。



主要な見どころとして、木の根に抱かれた仏頭で有名なワット・マハタートは早朝訪問がおすすめです。
チャオプラヤー川沿いの美しいワット・チャイワッタナラームは夕暮れ時に美しいシルエットが楽しめ、かつて王宮があった敷地内に残るワット・プラシーサンペットも必見です。



撮影を楽しむなら早朝(7:00〜9:00)または夕方(16:00〜18:00)の時間帯がベストです。
特にワット・チャイワッタナラームでは夕焼けと列車を同じフレームに収めるドラマチックな写真が狙えます。



帰りの注意点として、アユタヤ駅からバンコクへの最終列車は21時頃が多いですが、季節や曜日によって時刻が変わるため、事前に時刻表で最終便を確認し余裕を持ったスケジュールを組みましょう。

2.寝台:バンコク→チェンマイ

バンコクから北タイの古都チェンマイへの寝台列車は、タイを代表する鉄道旅行です。
夜通しゆっくり北へ進む車内では移り変わる景色を眺めながら、贅沢な時間を過ごせます。



クルンテープ・アピワット中央駅からSRT特急寝台列車で約12〜15時間の旅となります。
夕方18:00〜20:00頃に出発し、翌朝6:00〜9:00頃にチェンマイに到着するスケジュールです。



寝台は2等寝台と1等個室から選択できます。
2等寝台のエアコン付きは下段約800〜1,200バーツ、上段約700〜1,000バーツで、ファン付きなら下段約500〜700バーツ、上段約400〜600バーツです。
開放式の2段ベッドにはカーテンが付いているためプライバシーが確保されており、下段の方が若干広く窓からの眺めも良好です。



1等個室は2名用個室が約2,000〜3,000バーツ、1名用個室が約1,500〜2,500バーツです。
鍵付きで洗面台付きの車両もあるので、プライバシーを重視する方には最適です。



列車によっては食堂車またはワゴン販売、朝食予約サービスが利用できます。
夜になると車掌が寝台をセットしてくれるため、パジャマに着替えてゆっくりと休めます。



翌朝、チェンマイ到着前の山岳区間のクンターン峠周辺では運が良ければ雲海やS字カーブを描く線路の絶景が車窓から楽しめます。
ランプーン駅の趣ある木造駅舎も撮影スポットとして人気です。



チェンマイでは旧市街(城壁内)の歴史ある寺院群、モダンなカフェやショップが並ぶニマンヘミン通り、市内を一望できる山上のドイステープ寺院、北タイの文化を学べる山岳民族博物館など、バンコクとは異なる文化と風景を楽しめます。

3.海沿いローカル:バンコク→フアヒン

王室の保養地として知られるフアヒンは、バンコクから約3〜4時間でアクセスできる海辺のリゾート地です。
のんびりとした雰囲気と美しい海岸線が魅力で、都市部の喧騒から離れてリラックスしたい方に最適です。
クルンテープ・アピワット中央駅またはフアランポーン駅から、特急、急行、快速、普通列車が運行しています。
特急3等車で約100〜200バーツ、普通列車なら約30〜50バーツと予算に応じて選択できます。



フアヒンに向かう南下列車では、進行方向右手(西側)に海が見える区間があるため、座席指定ができる場合は右側窓側席をリクエストしてみましょう。
週末などに運行される「シーフード特急」では車内で新鮮なシーフードを味わえることもあります。



フアヒン駅の赤いヴィクトリア調の美しい駅舎は、それ自体が観光スポットです。
駅舎と停車中の列車、ヤシの木を背景にした写真はフアヒン訪問の定番ショットで、定番の撮影ポイントとなっています。



フアヒンの見どころには美しい砂浜のフアヒンビーチ、ラーマ7世の夏の離宮クライカンウォン宮殿、地元グルメと手工芸品が楽しめるフアヒンナイトマーケットがあります。
少し南に足を伸ばせば、石灰岩の奇岩群と海の絶景で知られるサムロイヨット国立公園も訪れる価値があります。



日帰りも可能ですが、1泊以上すると海辺リゾートの魅力をより一層に味わえます。
高級リゾートから手頃なゲストハウスまで予算に応じた宿泊施設が充実しており、車窓からはサムロイヨット国立公園の海と石灰岩山を同時に撮影できる絶景ポイントもあります。

4.東線特急:バンコク→パタヤ

ビーチリゾートとして有名なパタヤへも、実は列車でアクセス可能です。
バンコクから東へ向かうこの路線は、途中の沿線に広がる田園風景も楽しめる隠れた鉄道ルートといえるでしょう。



クルンテープ・アピワット中央駅またはフアランポーン駅からSRT東線の特急または普通列車で約2〜3.5時間の旅となります。
普通列車3等車なら約30〜50バーツと格安ですが、運行本数が1日2〜3本程度と少ないため必ず事前に時刻表を確認しておきましょう。



パタヤ駅からビーチエリアまでは乗り合いタクシーを利用します。
駅前で客待ちしている乗り合いタクシーと料金交渉し、100〜150バーツ程度で約20〜30分の移動となります。



バンコクからパタヤへ向かう途中、バン・プラ駅近くで列車は大きな貯水池のそばを通過します。
午前中の順光時に風がなければ、水面に列車や空が映る美しい鏡面写真が撮れる絶好のチャンスです。



パタヤでは賑やかなメインビーチのパタヤビーチ、比較的静かなジョムティエンビーチ、圧巻の木彫り寺院サンクチュアリ・オブ・トゥルース、プラタムナック・ヒルの大仏ビッグブッダなどが楽しめます。
沖合のコーラル島への日帰り離島ツアーも人気です。



パタヤは家族連れからバックパッカー、シニア層まで様々な旅行者向けの施設が充実しており、ナイトライフや多彩なアクティビティが楽しめます。
パタヤ駅のパステルカラーのモザイクタイル駅名看板は、ポートレート撮影の背景として人気の撮影スポットです。

旅行タイプ別・電車の使いこなしテク

旅行者のニーズや状況に合わせて電車を使い分ければ、より充実したタイ旅行が楽しめます。
ここでは旅行スタイル別に、タイの電車を最大限活用するためのコツをご紹介します。

子連れ:ベビーカーOKの駅

バンコクの電車網は年々バリアフリー化が進んでおり、事前の情報を確認することで安心して利用できます。
特に比較的新しい路線や駅が多いMRTは、基本的に全駅にエレベーターが設置されています。



BTSスカイトレインは開業当初はエレベーターがない駅も多かったものの、近年設置が進んでおり、サパーンタクシン駅を除き全駅にエレベーターが設置されています。
エアポートリンク(ARL)は全駅にエレベーター、エスカレーターが設置されており、SRTレッドラインも新しい駅が中心のため設備が整っています。



ただし、パヤータイ駅でのBTSとの乗り換えは、ホームと電車の隙間が広かったり、BTS側のエレベーターが中間階経由で分かりづらい場合があるため、車椅子やベビーカー利用時は注意が必要です。



子連れの旅行者は、旅行計画段階で目的地までエレベーターが使えるか確認しておくことが大切です。
また、ベビーカーを使用する場合は折りたたみ可能なものが便利で、混雑時は折りたたむよう求められる場合もあります。
駅に到着したらまずエレベーターの場所を探しましょう。
BTSの一部駅では一般の改札口とは離れた場所にある場合があることも覚えておくと安心です。



電車内ではできるだけドア付近に立ち、他の乗客の通行を妨げないよう注意します。
混雑時は優先席を利用して問題ありません。
タイでは子連れへの配慮が一般的なため遠慮しすぎる必要はありません。
子供が騒いだり泣いたりぐずった場合は、次の駅で一度降りて落ち着かせることも検討しましょう。

女子旅:夜間の安全ゾーンを活用

バンコクを訪れる女性旅行者にとって、安全面への配慮は欠かせません。
特に夜に電車を利用する時は、いくつかのポイントを押さえるだけで安心度がぐっと高まります。



女子旅での夜の電車利用のコツは、できるだけグループで行動することです。
行き先や乗換経路は事前に調べておき、スマートフォンの地図アプリなどでいつでも確認できるようにしておきましょう。
また、貴重品は分散して持ち、バッグは体の前で持つなどスリ対策を心がけます。



駅では人通りの多い明るい場所や監視カメラが設置されている場所で電車を待機するのが賢明です。
車内では運転手に近い前方の車両や他の乗客が多い車両を選び、夜間は最終電車の時刻を事前に確認して時間に余裕を持って行動しましょう。
困ったことがあれば駅員や警備員に声をかけるか、観光警察に連絡することができます。



人通りの多い出口としては、サイアム駅のショッピングモール直結の出口、アソーク駅/スクンビット駅のターミナル21直結の出口やスクンビット通り沿いの主要な出口、サラデーン駅/シーロム駅のシーロム通りやタニヤ通りに面した出口などがあります。
主要な商業エリアや観光地に近い駅のメインの出口は、比較的夜でも人通りが多く安全面で心強いポイントです。
事前に地図アプリなどで出口の位置と周辺状況を確認しておくと安心です。



バンコクは一般的に観光客にとって比較的安全な都市とされていますが、夜間の一人歩きは避け、貴重品の管理に注意し、周囲の状況に気を配ることが大切です。
ホテルのフロントに行先や戻る予定時刻を伝えておくなど、基本的な安全対策を心がけましょう。

バックパッカー:最安ルート徹底攻略

できるだけ予算を抑えながらタイを効率的に旅するバックパッカーには、公共交通機関の賢い使い方が重要です。
バンコクでは様々な交通手段を組み合わせることで、移動コストを最小限に抑えることができます。



最安ルート探しを見つけるには、移動計画を立てる前にルートプランナーやGoogle Mapの公共交通機関オプションを活用して複数の経路を比較することをおすすめします。
BTSやMRTよりも、SRTの普通列車やバスの方が大幅に安い場合が多いので、時間に余裕があれば積極的に検討しましょう。



MRTブルーライン、パープルラインを利用する場合は、Visa/Mastercardのタッチ決済機能を使うとカード発行料を節約できます。
長距離移動なら寝台列車を利用すると一泊の宿泊費を節約しながら移動でき、滞在が長い場合は複数日有効のパスやチャージ式ICカードも検討してみてください。



バンコク滞在中は、宿泊先近くの主要駅を拠点に、1日の観光プランをエリアごとにまとめると移動コストを抑えられます。
また、地元の人々からのアドバイスを積極的に取り入れることで、ガイドブックには載っていない節約術を発見できることもあります。

まとめ:電車を味方にタイ旅を快適に

タイの電車は、単なる移動手段を超えた旅の価値を提供してくれます。
バンコクの進化し続ける鉄道網は、渋滞知らずで時間に正確、観光地への直接アクセス、コストパフォーマンスの高さという三拍子そろった魅力にあふれています。

アユタヤへの日帰り列車旅やチェンマイへの夜行寝台列車、海沿いを走るフアヒン行きなど、移動そのものが旅の思い出に残ること間違いありません。
今も発展途上のタイの鉄道網は新路線の延伸や駅の改良が進行中で、将来的にはより多くのエリアが鉄道でつながり、共通ICカードの普及などでますます利便性も向上するでしょう。

タイの電車について理解することで、あなたのタイ旅行はもっと快適で充実したものになるはずです。
ぜひ上手に活用して、タイの魅力を存分に味わってください。

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