UAE(アラブ首長国連邦)の二大都市・ドバイとアブダビは、どちらとも魅力的な観光スポットがたくさんあります。
ドバイからアブダビへの移動手段はいくつかあり、人数や予算、重要視するポイントにより何を選ぶべきかが異なります。
この記事では、ドバイからアブダビへの5つの移動手段を紹介します。
ドバイからアブダビへは基本車での移動がメインで、タクシーやシャトルバスなどの方法があります。
おすすめの立ち寄りスポットや旅行中の注意点などについてもまとめているので、ぜひ参考にしてください。
ドバイからアブダビまでは距離にして約140〜160kmほどあり、日本で例えると東京から静岡市(約150km)くらい離れています。
かなり離れてはいますが、日帰りでも移動できるくらいの距離です。
現時点ではドバイ―アブダビ間を結ぶ電車がないため、メインの移動手段は車になっています。
ただし、ドバイとアブダビを結ぶ高速鉄道プロジェクトが発表されているため、近い将来、鉄道での移動もできるようになるかもしれません。
ドバイは、UAEのなかでもやや北東のペルシャ湾の沿岸にあります。
UAEを構成する7つの首長国のうちもっとも大きく、賑わっている都市です。
世界一の高さを誇る超高層ビルのブルジュ・ハリファや世界最大級のショッピングモールなど、とにかく規模が大きい建物が多く、街並みを見るだけでも非日常を体感できます。
2024年の年間旅行者数が1,870万人を超えるドバイは、UAEを旅行する誰もが訪れる場所といえるでしょう。
一方、アブダビはUAEの首都であり、ドバイよりも南のペルシャ湾沿岸に位置します。
政治・経済の中心地であるアブダビは高層ビルが立ち並びつつも、伝統的なモスクや美術館などもあり、近代的な街並みとアラブ文化が融合している都市です。
また、ドバイと比べて建物が密集しておらず、交通量も少ないため、やや落ち着いた雰囲気がといえます。
公園や子ども向け施設も多いため、家族旅行にもおすすめです。
ドバイの華やかさもアブダビの落ち着いた雰囲気も、どちらもUAEの魅力。
ドバイとアブダビを両方訪れることで、よりUAEの奥深さを知ることができるでしょう。
ドバイからアブダビへの移動手段には以下の方法が挙げられます。
移動方法 | メリット | デメリット | 料金目安(片道) | おすすめの人 |
タクシー | 時間の融通が利く | バスと比べて高額 | 約350AED/14,000円 | 自由度の高い旅を求める人 |
長距離バス | 料金が安い | 乗り降り、バス停を探す手間がある | 約40AED/1,330円 | 安くて、自由な旅を求める人 |
航空会社の無料シャトルバス | タダで行ける | 事前の予約が必要 | 無料 | エミレーツ航空かエティハド航空を利用する人 |
オプションツアー | 主要観光スポットを巡れる | 行動の自由度が低い | 約300AED/12,000円~ | 手間なく主要観光地を巡りたい人 |
運転手付の車 | プライベート空間で移動できる | 費用が高額 | 約1,840AED/77,000円~ | グループでの旅行 |
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メリットやデメリット、おすすめな人もまとめているので、参考にしてください。
メリット | ・乗り換えの手間がない・快適な移動・時間の融通が利く |
デメリット | ・バスと比べて高額・交通渋滞の影響を受けやすい・ラッシュ時には特別料金が取られる |
所要時間 | 約1時間半~2時間 |
料金目安 | 約350AED(約14,000円) |
注意点 | ドバイ・アブダビに入るときにはそれぞれ乗り換えが必要 |
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タクシーでの移動は乗り換えの手間がない事や融通が利くことが大きなメリットです。
一方、料金はやや高くなる傾向にあり、ラッシュ時には特別料金が取られることもあります。
好きに乗降できるため、アブダビまで観光しつつ、自由に向かいたい人に適しています。
メリット | ・安価な料金・30分おき程度と頻繁な運行をしている・早朝から深夜まで利用可能 |
デメリット | ・タクシーよりも所要時間が長くなりやすい・交通渋滞の影響を受ける・バス停などは自分で調べなければならない |
所要時間 | 約2時間(ラッシュ時は3時間程度かかる場合もある) |
料金目安 | 約40AED(1,330円)片道30AED(約1,000円)+ ICカード発行手数料10AED(330円) |
注意点 | ・時間がかかる・バス内飲食禁止 |
おすすめする人 | ・できるだけ安く、自由な旅を求める人・早朝からアブダビに行きたい人 |
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長距離バスは片道1,500円以下で行けるため非常に安価ですが、あちこち停まるため移動に時間がかかります。
また慣れない土地でバス停を探し、目的のバスに乗るということが、人によっては手間に感じることもあるでしょう。
料金を抑えつつも好きなタイミングで乗り降りしたい人におすすめです。
メリット | ・無料で利用できる・エアコン完備で快適な車内・事前に予約できるので安心 |
デメリット | ・航空会社利用者でないと使えない・予約が必要・出発地点が限られている・運行本数が限られている可能性がある |
所要時間 | 約75分~2時間15分 |
料金目安 | 無料 |
注意点 | ・車種や利用時間によって料金が変動する・航空券の予約と同時に予約が必要(エミレーツ) |
おすすめする人 | エティハド航空かエミレーツ航空を利用している人 |
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日本からドバイへの移動をエティハド航空かエミレーツ航空を利用しているなら、無料のシャトルバスが利用できます。
事前予約が必須で、エミレーツ航空の場合は、航空券の予約時にシャトルバスの予約をする必要があります。
メリット | ・移動が快適・乗り換えの手間がない |
デメリット | ・やや費用が掛かる・ツアー参加者と行動が一緒になる・予約が必要 |
所要時間 | ツアー内容による |
料金目安 | 約300AED/12,000円~ |
注意点 | 事前に予約が必要 |
おすすめする人 | アブダビまで観光名所を回りながら見たい人 |
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ドバイからアブダビまでの移動を、観光しながら楽しみたい人にはツアーもおすすめです。
ただし、ほかのツアー参加者と行動を共にする必要があるため、自由な観光を楽しみたい人には向きません。
ツアーにより料金や巡る観光スポットがことなるため、気に入るコースを選び事前に予約しておきましょう。
メリット | ・プライベート空間なので車内が快適・ある程度、自由に旅程が組める |
デメリット | ・かなり高額・予約が必要 |
所要時間 | ツアー内容による |
料金目安 | 約1,840AED/77,000円~ |
注意点 | ・車種や利用時間によって料金が変動する・事前に予約が必要 |
おすすめする人 | ・複数人でのグループ旅行・アブダビまで観光名所を回りながら行きたい人 |
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運転手付きの車を手配すれば、観光地を巡りながらアブダビまで行けます。
多少値が張るものの、複数人で料金を割れるため、かえってコスパが良くなる可能性があります。
事前予約が必要な場合が多いので、出国前に予約をしておくと安心です。
ドバイからアブダビへバスで移動する際に、おすすめのバス停を紹介します。
観光地へのアクセスが良い事や見どころ満載のスポットに近いバス停を知っておくと、利便性が良いだけでなく、充実した旅になりますよ。
ドバイからアブダビへのバスは以下の3つです。
どのバスを利用してもアブダビに行くことができ、料金も統一されています。
3つのバスは出発地と終着地が異なるため、観光や移動に使いやすいバスを選びましょう。
アル・グバイバ・バスステーションは、ドバイメトロ(グリーンライン)のAl Ghubaiba(アル・グバイバ)駅に直結しています。
ドバイの町ができるもととなった港「ドバイ・クリーク」やスーク(野外市場)、ドバイ博物館などの観光スポットに近く、観光と移動を効率的に組み合わせられます。
注意点としては、ラッシュアワー時は渋滞に巻き込まれることと、乗車には専用のカードが必要なことが挙げられます。
イブン・バトゥータ・バスステーションは、ドバイメトロ(レッドライン)のIbn Battuta(イブン・バトゥータ)駅に直結するバス停です。
世界一美しいと呼ばれるスターバックスがあるイブン・バトゥータ・モールに隣接しています。
ドバイ中心部から離れているものの、市内の渋滞を避けられるのもメリットです。
UAEでバスを利用するには、以下のバスカードが必要です。
ドバイやアブダビには、観光地によくある1日券などのチケットはありません。
ドバイで観光客が使えるNOL(ノル)カードには、ゴールドとシルバー、レッドがあり、以下のような違いがあります。
【ドバイで観光客が利用できるNOLカードの種類】
カード種別 | カード料金 | 有効期限 | 車両 | 購入場所 | バス利用 |
ゴールド | 25AED+乗車料金6~15AED | 5年間 | ゴールド車両 | メトロ駅のチケットオフィスのみ | ◎ |
シルバー | 25AED+乗車料金3~7.5AED | 一般車両 |
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レッド | 2AED乗車料金6~10.5AED | 90日間 | 一般車両/ゴールド車両(追加料金要) | ・駅の券売機・チケットオフィス | × |
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シルバーとゴールドの違いは料金と乗車可能な車両です。
ゴールドは座席がゆったりしていますが、観光旅行で使うだけならシルバーで十分問題ないでしょう。
ただ、両チケットとも駅の券売機では買えず、チケットオフィスでのみの販売となるため、購入時には注意してください。
レッドのNOLカードは、安価ですがバスでは使用できません。
使えるのはメトロとトラム(路面電車)のみですが、安価なためドバイ市内の観光に利用するのも良いでしょう。
一方で、アブダビでバスに乗る際には、Hafilat(ハフィラット)カードが必要です。
【アブダビで観光客が利用できるHafilatカードの種類】
カード種別 | カード料金 | 有効期限 | 利用方式 | 購入可能場所 |
Temporary Card | 5AED | 14日間 | チャージ乗り放題パス※併用不可 | ・バス停・ショッピングモール・チケット自動販売機・窓口 |
Permanent Card (Anonymous) | 10AED | 5年間 | チャージ乗り放題パス |
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旅行者が利用できるHafilatカードはTemporary CardとPermanent Cardの2種類あります。
両者の大きな違いは有効期限でTemporaryが14日間、Permanentが5年間となっていて、旅行など短期の滞在ではTemporary Cardで十分です。
アブダビからドバイへ行くには、基本的にドバイからアブダビへ行くのと同様、タクシーなどを使います。
ただし、アブダビで乗ったタクシーはドバイには入れないため、国境付近で止まり、ドバイのタクシーに乗り換える必要があります。
また、アブダビからドバイに向かう場合でも、航空会社が運行する無料のシャトルバスがあります。
航空会社のシャトルバスは、以下の通りです。
両航空会社とも、各会社の航空券を持つ人が対象となり、利用には事前予約が必要です。空席状況によっては当日予約ができることもありますが、確実に利用するためには予約をしましょう。
ドバイとアブダビ、それぞれのおすすめの観光地を紹介します。
UAE観光の計画を立てるときに、ぜひ参考にしてください。
ドバイのおすすめ観光地の魅力や特徴を一覧表で紹介します。
おすすめ観光スポット | 魅力や特徴 |
ブルジュ・ハリファ | ・世界一高い建築物・地上452mの展望台からドバイの絶景を楽しめる・15~19時は割増料金になる |
ドバイ・ファウンテン | ・ブルジュ・ハリファ隣接するブルジュハリファパーク内にある・高さ150m以上の水柱と光、音楽が融合したショーが楽しめる・ショーは昼の13~14時頃に1度、夕方以降は18~23時まで30分ごとに開催※2025年5月からメンテナンスのため約5ヶ月間ショーが一時休止される予定 |
ドバイモール | ・世界最大級のショッピングモール・1,300を超える店舗やモール内世界最大の水族館がある・ブルジュ・ハリファに隣接 |
ドバイミラクルガーデン | ・72,000㎡以上の広さを持つ屋外庭園・植物や花を使った原寸大の飛行機やお城などが見られる |
ゴールドスーク | ・デイラ地区にある巨大な金市場・伝統的なアラビアの金製品から現代的なジュエリーまで幅広く取り扱っている |
ジュメイラ・ビーチ | ・家族連れに人気の美しいビーチ・きれいな砂浜と穏やかな波が特徴・ビーチアクティビティやウォータースポーツが楽しめる |
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ドバイでは、ブルジュ・ハリファを中心にさまざまな観光スポットが集中しているので、短時間で回りやすいのが魅力です。
アブダビには、以下のような観光地があり、それぞれの特徴や魅力は以下の通りです。
おすすめ観光スポット | 魅力や特徴 |
シェイク・ザーイド・モスク | ・純白の大理石で覆われた壮麗な建築と、世界最大級の手織りペルシャ絨毯が特徴・夜のライトアップも幻想的・比較的遅い22時まで見学可能 |
キャピタルゲート | ・アブダビにあるユニークな超高層ビル・「アブダビの斜塔」としても知られている・ビル内にはラグジュアリーホテルあり |
カスール・アル・ワタン | ・アラブ首長国連邦の大統領官邸内にある宮殿・アラベスク模様やシャンデリアなど、豪華な内装が見どころ・2019年から一般公開 |
サーディヤットビーチ | ・真っ白な砂浜と透明度の高い美しい海が特徴・穏やかで遠浅なビーチ・子ども連れの旅行で訪れるのに適している |
フェラーリ・ワールド | ・世界最大級の室内テーマパーク・最高時速240kmのジェットコースター「フォーミュラ・ロッサ」・フェラーリをテーマにした様々なアトラクションや展示を楽しめる |
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アブダビには、アラブの歴史や伝統の様式美を感じられるスポットや子どもが楽しく遊べるスポットが充実しています。
ドバイよりも落ち着いているため、ゆったりと観光を楽しみたい人にも良いでしょう。
ドバイからアブダビ間にあるおすすめ立ち寄りスポットを紹介します。
ドバイからアブダビへの移動途中にあり、気軽に立ち寄りやすいところを厳選しています。
おすすめ観光スポット | 魅力や特徴 |
モール・オブ・ジ・エミレーツ | ・ドバイにある2番目に大きいショッピングモール・630以上の店舗や屋内スキー場を備えている |
レゴランド・ドバイ | ・ブルジュ・ハリファやシェイク・ザイード・グランドモスクなどがレゴで再現・自分で作ったレゴの筏(いかだ)で川下りができる・ウォーターパークが隣接している |
マサウェムパーク・グリーンハウス(Mawasem Park - Green House) | ・無料で楽しめる穴場スポット・巨大な温室にさまざまな植物が植えられている・パイナップル、バナナなどの木が見られる |
マングローブ国立公園 | ・アブダビの自然を満喫できる・石灰岩の海食崖やカルスト地形、マングローブの林が見られる・希少な固有動植物が見学できる |
ルーブル・アブダビ美術館 | ・「光の雨」と呼ばれるドーム構造が特徴の美術館・先史時代から現代アートまで多様な文明の芸術作品を展示 |
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ドバイからアブダビに向かう途中でも観光を楽しむことで、単なる移動としてだけでなく、楽しみながら向かうことができますよ。
ドバイからアブダビへの移動には以下に注意してください。
ドバイのラッシュアワーは非常に激しい渋滞が発生します。
渋滞する時間帯はタクシーが割増料金なることもあるため、通常より時間も費用も掛かる可能性があります。
時間をずらすなどして、上手に混雑を避けましょう。
また、バスを利用する場合、ドバイとアブダビでそれぞれ別のカードが必要になることも注意点です。
アブダビに入るときにはバスカードを買い直すのを忘れないようにしましょう。
タクシーで移動するなら、アブダビで乗ったタクシーはドバイに入る前に降りなければならないことに注意です。次のタクシーが見つけやすいところで降りるようにしましょう。
今回は、ドバイからアブダビまでの移動方法について紹介しました!
ドバイからアブダビまでは車での移動がメインで、タクシーやバスなどを利用できます。
観光地を巡りながら行くのであれば、ツアーや運転手付きの車の手配を検討するのも良いでしょう。
ぜひ、今回の情報を参考にして、より有意義なUAEの旅を楽しんでください!